コンピューターゲーム・対戦ゲーム・一人遊び

 光栄の三国志シリーズのようなコンピューターゲームは、一人遊びと対戦ゲームの両方の性質をもっている。
 コンピューターゲームのプログラムは数字を計算し、処理を進め、ゲームの進行を管理している。これをゲーム進行管理と呼ぼう。
 またプログラムはそれとは別に、CPUキャラクターを動かす仕事もしている。カルドセプトのCPUキャラクターや、エイジオブエンパイアの敵民族、光栄の三国志シリーズの敵国などだ。これらはプレイヤーと対称の、同じ立場にいて、同じようにゲーム進行管理に従う。これをキャラクター操作と呼ぶ。
 コンピューターゲームのプログラムは、ゲーム進行管理とキャラクター操作の両方の仕事をしているわけだ。
 そこで、1人のプレイヤーが三国志をプレイするということは、三国志のプログラムを1つのものとして考えると一人遊びであり、ゲーム進行管理とキャラクター操作の2つに分けて考えると対戦ゲームである、ということになる。
 ちなみにドラゴンクエストのようなコンピューターRPGや、アドベンチャーゲームなどは一人遊びである。プレイヤーと同じ立場にいる他のプレイヤーやCPUキャラクターがいないからだ。
 三国志でいえば、仕様で敵国の方が領土の成長が速くなったりすることがある。こうしてプレイヤーとCPUキャラクターの対称性が崩れていくと、対戦ゲーム性が薄れて、ゲームは一人遊びに近づく。
 そもそも、CPUキャラクターはプログラムが操作しているので、プレイヤーはその行動のアルゴリズムを読むことができる、という大きな非対称性があるのだ。

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