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「指輪世界 - [時系列で並べてタグをつけた文章]」
1999/09 その2

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1999/09/11 (土)

[ポピュラスザビギニング。ゲーメスト戦国時代。PS世代はホラー。(game)]

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 幹のアパートへ。ポピュラスザビギニングとアドバンスド大戦略98を入手してきたらしい。早速ポピュラスを拝む。3面まで幹のプレイにあれこれ口出ししながら見物。ああ、ゲームはこれに限る。
 いつしか寝る。10時起床。即ポピュラスを立ち上げる。昼にマクドナルドへ買い出しに行き、夜は小島氏の手料理をご馳走になる。茄子と苦瓜がおいしかった。それ以外ずっとポピュラス。12日3時まで約16時間、時折幹と交代しつつプレイ。ゲームで日が暮れる、ああ、夏休み。
 12面までクリア。
 やはり家を建てるゲームではあるが、SFC版より建てにくい。ものすごい処理落ちを起こすSFC版ポピュラスよりやりにくいというのは、3Dマップをマウスで操作しているからだ。あと、土地昇降がデフォルトでなしに、比較的終盤で使えるようになる術だということもある。全体的にかなりコマンド&コンカー系のゲームにしているようだ。
 爆発系の術をくらった相手がスーパーボールのように跳ね、そこにさらに術が当たるとさらに空中コンボ状態になり、着地地点が海だとごぼごぼと溺れて即死する、など、さすがに洋ゲー。わかってらっしゃる。操作系もなかなか良い。
 まあ、疲れたから寝る。続きはまた明日な、坊主。
 あ、そうそう、昼買い出しに出たときブックエースでビデオの放出をやっていて、三谷幸喜のラヂオの時間を400円で買った。

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 新声社が倒産したそうだが、さてゲーメストの後継はどうなるのだろうか。アーケードゲームの攻略、というニッチはオンリーワンなもので、ナンバーツーはいらない。ちょっとぬるめの対戦攻略、などいらないからだ。一人遊びに近いコンシューマ機のゲームなら濃いデータ集から軽い紹介のみの記事まで様々なアプローチが可能だが、アーケードゲームというのは元来アプローチが少ないのである。対戦、スコアアタック、クリア。
 というわけでゲーメスト以外のああいった雑誌というのはなかったわけだが、そのゲーメストがなくなりかねんとなるとこれからしばらくどうなるのか。ゲーメストが他の会社から出るのか。名前が変わって出るのか。ゲーメスト相当の新しい雑誌ができるのか。一過性の激しい戦国時代が到来か。
 わかりません。

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 歌は世につれゲームは技術につれ、というわけでPS世代のゲームはホラーが盛んでした。ポリゴン技術が使えるようになったので等身大の人間を動かせるようになった、が、キャラクターに惚れるには──レイラ萌えのアメリカンアイを除けば──まだちょっと雑すぎる。よって多少キャラクターの顔が怖くてもいいホラーが作れる時代だったわけです。テクスチャががりがりしている、ちょっと殺伐とした世界。では次は? ポリゴンがさらに緻密細密精密になれば、キャラクターの格好良さを全面に出す事ができるようになるはずで、それがビジュアル系キャラクター満載のFF8の路線なのか? とか思ってます。あとゼルダ64路線、ディズニーランドのような清潔なファンタジー世界というのもあるな。
 ポリゴンってかわいらしさを表現する手段としてはどうなのかなあ。ポケモンスナップは成功したって聞くけれど、死屍累々の失敗ポリゴンかわいらしいキャラクター達とはどう違っていたのだろう。


1999/09/12 (日)

[マウス。ダメージランド。決着。(comic)(game)]

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 今日は寝る前にレッドストーム<ルビ="ライジング">作戦発動</ルビ>を読んだため、起きたのは1730であった。
 アート・スピーゲルマンのマウスを読んだ。
 虐殺を生き抜いたヴラデックを、スピーゲルマンは英雄にしないで描いている。この父親の描き方はすごい。


1999/09/13 (月)


1999/09/14 (火)


1999/09/15 (水)

[空白の2日間について。複数人でゲームをすることの利点。もっと引用してくれ、マトリクス。それってエターナルゴールデンブライドのこと? 盛り上がったら終われない、よってひっそりと終わる。オーラは最後の手段だ。冒頭の誓言は実現されない。(game)(movie)(comic)]

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 眠いので手短に書く。
 13日と14日は朝から晩まで幹とポピュラスをしていた。
 複数人で組んでゲームをするというのは一般的に面白いと思う。コントローラを、この場合マウスとキーボードだが、持つ人間を1マップごとに交代して、互いに口を出しつつプレイするのだ。ああだこうだ言いながらやると見落としが減るし、1人だと戦略がワンパターンに陥りがちだが、相方の使った戦略の繰り返しを避ける心理から新たな戦略が生まれやすい。ストレスも減る。行き詰まったときも投げ出しにくくなる。
 ポピュラスザビギニングは、ポピュラス風のコマンドアンドコンカーだと思っていたが、後半戦になるにつれて高さの概念が熱いことがわかってきた。あと、終盤の決着も長引かなくなってきた。けっこうなことである。マップの趣向も面白い。いい感じだ。

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 15日本日はポピュラスのラスト2面を残して幹が学友会の合宿に行ってしまったので──私は3万円を惜しんで不参加──舟橋さんとマトリクスを観てきた。なかなか良い。前半はいかす展開、特に人工子宮が並び聳えている場面がよかった。そこからの後半は香港映画の格好良さにしびれろハリウッド。3部作だと聞くが香港アクション+ハリウッドデジタルエフェクトの洗練と発展に期待。
 気がついた引用は

  1. 攻殻機動隊:オープニング、市場とスイカ、足元がへこむ
  2. 北斗の拳:ラストの方
  3. 香港映画:二挺拳銃、ワイヤーアクション、クンフーアクション、拳銃を突き付け合う
マーズアタックの元ネタはほとんどわからなくて悔しかったけれど、この映画も誰かに講釈してほしいなあ。
 ウォシャスキー兄弟・ハリウッド実写特撮アクション映画に引用してほしいのは
  1. 今川監督:ジャイアントロボの高速移動、回転などのアクション
  2. 3D格闘:バーチャファイターや鉄拳の技、空中コンボ
  3. 日本のアニメのSFガジェット:宇宙船とか
映像のクォリティが高いというのはいいよなあ。
 ところで兄弟の愛読書は「グーデル、エッシャー、バッハなどの著書」だそうだが、それってホフスタッターのGEBのことじゃないのか?

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 先週・今週の漫画誌。
 バスタードはMMRのパロディですか。そのMMRがついに終わった。どうせ復活しそうだけど……あ、GS美神もついに終わりましたな。「美神」をIMEに単語登録するのも寂しいことよ。でも潮時、というかアシュタロスだかなんだかのあたりで終わる筈だったろうに、終わらせるつもりで盛り上げると人気が小康して続いちゃうから本当にけりがつくときはしょぼいというのが連載ものの辛いところだよなあ。ハンターハンターが載っていた。念を導入したのはやはりやばいと思う。ドラゴンボールがわかりやすいけれど、格闘もので気、オーラを持ち込むのは末期的手段であろう。肉体のぶつかりあいにならないというか、万能すぎるために丁々発止のやりあいがご都合っぽくなるというか。みなさん、ドラゴンボール後半のかめはめ波撃ち合いモードをどう思われました? 近代麻雀オリジナルでこの前からやってる絵のうまいあれ、良い。さだめだも、芥川と度胸の大三元パオが面白かった。
 けっきょく手短にならない。もう寝る!


1999/09/16 (木)


1999/09/17 (金)

[三週坊主か。人間の死と不幸。油っ気のない外食って少ないよな。耐えられる人は耐えちゃう。カウンタメモ。(food)(philosophy)(web)]

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 また一日とばした。昨日は、舟橋さんとコリン・ウィルソンのアウトサイダーの話から人間の死と不幸というところまでああだこうだ喋った。これも、もうネタとしては古いのだろうか。喫茶店でコーヒー一杯頼んでやるのが作法か。
 とても空腹なのだが食欲がないという状態に陥る。数日間小島氏宅でまともな食事をしたためか、外で中華とか牛丼とか洋食を食べる気がしない。じゃんがらラーメンもすき家も宝珍楼もパスして、結局<ルビ="ネオジャージャーライ">清華園</ルビ>で野菜粥を食べる。380円と安いしね。一人暮らしをして発見したことの第一は、実は実家の飯は美味かったということである。

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 今日は共産党の支部会に行った。やはり辛かった。
 ここに共産党がらみのことを書くのはどうなのかね? 支部の人数とか、構成員の実名とかわかるのは危険だろうなあ。僕自身については、教員や警察官の採用時に影響があるかもしれないけど、まあ、いいや。
 以下、非一般論。僕のいる支部について。
 大学生って経済的に自立していない人も多いし、やっぱりそんなに大した事できないんですよ。実戦では。人生は長いんだから、大学の支部は、共産党ってどんなところか試してみるか、と思ってやってきた人に、こんな理屈で世間を考えているところですよ、と紹介する場所であればいいと思う。いきなりビラ配ったりマイク持ったり学内改善をはかったりするのは荷が重くて、それに耐えられる、根性のある人だけが残ってしまう。耐えられる人は耐えちゃうから、またビラ配ったりマイク持ったりすることになっちゃうんだよな。
 僕は2年耐えて、今は行かなくなってしまったわけだが。
 サークルのやり方でいいと思う。同じ趣味の人間が毎日放課後部室にたむろってダベったり飯食ったり飲んだりしている、という。ともかくそういった集団をつくり、維持することだ。そういう集団がいる、ということがそれ自体、価値あるんだから。
 頑張るな。耐えるな。頑張れない人、耐えられない人に合わせろ。
 昔は、強力な側面支援があって、重い荷も背負えたかもしれないけれどね……

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 カウンタがけっこう上がっている。もっとも1/3は掲示板を見に行くときなどに自分で上げているのだろうが、つい先日まで2000台だったような気がする。ニフティの投稿に書いたアドレスから来てるという可能性もあるか。どんな人がどんなルートで来てるか、知らないからなあ。記録。本日、4332。


1999/09/18 (土)


1999/09/19 (日)

[ブリアレオス。目撃者によると普通。野生の鼠とお母さんが捨てられたことへの怒り。(philosophy)(walk)(cat)]

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 目的が手段を正当化する、というのはテロ屋の論理だ。とアップルシードのブリアレオスは言う。
 ちょっと気になったので考える。
 目的は手段を正当化するか否か、という命題は怪しい。なぜなら目的と手段という分け方が怪しいからだ。目的と手段という分け方は、ある行動が他におよぼす影響を、果たされた目的とそのための手段による影響という2つに分けているわけだ。
 分け方にはいろいろありうるし、ある見方で目的と手段であったものがある見方で手段と目的になることもあろう。
 目的と手段などに分けず、ある行動のおよぼす影響は総合されたそのまま、一つのものとして扱った方がよい。
 あるいは、目的と手段(さらにそれ以外の要素に分けるならそれらの影響)は総計されるというべきか。

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 酒をたくさん飲んだ事がないので試す。
 普段はここまで喋るまい、というようなことを、まあいいから喋ってやれ、という気になって喋る。あと、寝る直前の、さあ寝るか、と思った場面をおぼえていないので何かうかつなことをしていないか不安になったが目撃者によると普通だったそうだ。
 翌日の前半は頭が痛かったのでこれが音に聞く二日酔いであろうと思った。

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 国道123号線で野生の鼠を見た。最初、雀かと思ったが3時にはいまい。死んだ野生の鼠は、サークル棟でお母さん*1が捕まえてきてお子さんに与え、お子さんが大喜びで咥えたり放り出したりしていたのを見たことがあったが、生きているのははじめてだった。キィキィ鳴いた。走るのは意外と遅かった。噛まれたら嫌なので捕まえなかった。

* 1:  ここ2年ほどサークル棟にいた黒茶斑の猫。その子供を総称してお子さんと呼ぶ。たいへん出来た猫で、膝に座れと言えば座るし、たいがいのことについて人間を信頼しきっている。こんな猫を育てた人物は誰なのであろうか。和室では主に舟橋さん、佐藤さんと私が餌を与えていた。夏休みに入ってしばらくした頃から見ないなと思っていたが、先日聞いたら3年生が山に捨ててきたという。たぶんもう死んでいるだろう。お母さんのような猫は人間に寄生して生きているのだから、捨てるなら人口密集地に捨てるべきだ。そもそも餌を与えていた人間に一言もないのは困る。まあ、聞かれたら反対するに決まっているのだが、だから話をしないで先にやってしまうというのはもう人間関係というかなんというか、何でもありのバーリトゥードモードということであろうか。こちらも学友会事務局員としてはいるだけのロートルでいつまでも我が物顔に和室にたむろっている人間だが。


1999/09/20 (月)

[dx/dc。善悪と意思と費用対効果。幻のみたらし団子。(philosophy)(food)]

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 ああ、書き忘れていたけれどポピュラス・ザ・ビギニングはクリアしました。感想は../populous_b.html

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 羊たちの沈黙のスターリングとレクター博士の最初のやりとりで善悪について言及があるが、そこから考えたこと。
 僕の提案する見方。
 まず、ある物事が起きたときその結果には善悪があると仮定し、それら結果ごとの善悪は互いに比較してどちらがより善であるかとかこっちはそっちより3倍悪だとか言えるとする。比較するときに善悪量xというものを使う。
 ある結果をもたらした者または物に意思があろうとなかろうと、その結果の善悪量xには影響がない。ハリケーンで子供が100人死ぬのと連続殺人犯が子供を100人殺すのとで、善悪量xは等しい、などである。
 次に、コストcを投入したときに善悪量xがどれだけ変化するか、ということを考える。善悪量xのコストc微分、dx/dcである。
 意思がある者、普通の人間に対してはたいてい、このdx/dcの絶対値、│dx/dc│は大きい。いや、│dx/dc│の大きい者を意思があると表現するのかもしれない。
 逆にハリケーンなどでは、│dx/dc│は小さい。
 われわれは│dx/dc│の大きな物事に対して積極的に対処──つまりコストcを投資──すべきだし、現にほぼそうしている。連続殺人犯に対しては熱心な捜査が行われ、厳しい刑罰が下り、その犯人のそれ以降の犯行と、将来の類似犯の犯行が防がれる。
 どうかな、この見方は。

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 封を切った素麺を入れておくためにパスタを入れるブラスチックの容器を探したが、西武にはなかった。半額のみたらし団子を買ったが、甘ったるい。小中と食物に使う金はなく、自分で食物を買って食べるようになったのは主に大学からであり、みたらし団子なんて食べた事はほとんどない、またはないはずだ。したがって私が脳裏に持っているみたらし団子の味の記憶は、幼少時に読み聞かせられた絵本「だんごどっこいしょ」から私が想像して得た「幻の味」なのであろう。そして、一生それを味わう事はないであろう。


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