「指輪世界 - [時系列で並べてタグをつけた文章]」
1999/12 その2

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1999/12/11 (土)

[トップが不利になること。(game)]

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 トップが不利になると言われているゲームには2つの種類がある。
 1つは、ゲームのシステム、ルール自体が、トップが不利であるようになっているものである。例えばアーケードのレーシングゲーム*1の対戦プレイでは、順位の低い車の加速性能が一時的に上昇するようになっているものが多い。
 こうしたゲームでの呼称から、この効果をスリップストリーム効果と呼ぶことにする。
 スリップストリーム効果の強いゲームでは、ゴールの少し前まで2位につけ、最後に抜き去って勝つという戦術が有効である。ただし、アーケードではそうした戦術を見ることはない。一定のタイムリミットが設定されているためである。

 スリップストリーム効果の強いゲームの例として、スーパーファミコンのレーシングゲーム「マリオカート」の対戦プレイを研究した筆者の友人とその兄の戦略を紹介する。
 マリオカートの対戦プレイでは、攻撃アイテムである赤ガメの存在が重要である。
 赤ガメをぶつけられたプレイヤーは一定時間麻痺し、もし自分も赤ガメを持っていたとしてもぶつけ返せないほどの大きな差をつけられる。
 熟練者同士の対戦においては運転テクニックだけでは赤ガメの有効射程をこえるほどの距離差は生じない。赤ガメを後方に撃つことはできず、またそもそもアイテム取得の際に順位が低いほうが良いアイテムが、したがって赤ガメも出やすい。

 そこで、友人と兄のプレイは以下のようなものとなる。
 まずスタートであるが、ロケットスタート*2をする。もし自分が通常のスタートをして相手がロケットスタートをしていた場合、その距離差は赤ガメが届かないものとなって、そのまま相手にミスがなければ勝負が決まってしまうためである。
 が、ロケットスタート後にはすぐにアクセルを離し、減速する。相手より前に出ないためである。もし相手が減速せず先に進むようなら、自分はその少し後について続き、数周のあいだに赤ガメを手に入れて機をみてぶつけ、抜き去って勝つ。
 実際には相手もそれがわかっているので、互いに減速しながらアイテムパネル*3地帯へと至ることになる。

 アイテムパネル地帯では、両者はほぼ停止する。もしここで相手が突然加速をはじめて先に進んでも差はそんなにひらかず、自分は2位としてパネルを踏むことで相手より良いアイテムを得つつ、その後を追うことができる。
 そこで両者はうかつにアイテムパネル地帯より先に進むことはできないことになり、体当たり戦がはじまる。車体を相手にぶつけ、無理矢理先に進ませるのである。
 体当たり戦の内容はフェイントや見切りのタイミング等に負うところが大きく一概には言えない。友人と兄のプレイにおいては、ここがまだ解かれていない領域である。

 ともあれ何らかの理由で一方がアイテムパネル地帯を過ぎてしまったとき、体当たり戦は終わる。アイテムパネル地帯を過ぎてしまった側は相手より悪いアイテムを持っているか、あるいはアイテムを持っていない。しかし180度向きを変えて後戻りしアイテムを取り直すことは、その間に相手が進んで大差がつくであろうから、できない。したがって全力で先に進むよりほかない。まだアイテムパネル地帯にいる側は、良いアイテムを持ちつつ*4その後についていく。
 これ以後は、後ろについた側は任意のタイミングで攻撃アイテムをぶつけ、相手が麻痺している間に抜き去ってもはや攻撃アイテムが届かないだけの大差をつけることを狙い、前を走る側はなんとかしてそれを失敗させることを試みることになるが、大抵前者が勝つ。

 これが、前を走る1位のほうが不利で、後を走る2位のほうが有利である*5というスリップストリーム効果の見本である。

* 1:
 アーケードのレーシングゲーム
 デイトナUSA、リッジレーサー、セガラリー等。

* 2:
 ロケットスタート
 アクセルを入れるタイミングによって通常のスタートを超える加速でスタートすること。熟練者ならば確実に出せる。

* 3:
 アイテムパネル
 コース上の特定の領域に十数個密集して配置されたパネルで、その上を通過することでアイテムが得られる。したがって毎周得られるアイテムは1つ。また、一度に持てるアイテムのストックも1つである。アイテムには攻撃用のカメやスピード増のキノコなどがある。

* 4:
 まだアイテムパネル地帯にいる側は
 もし最初にとったアイテムが気に入らなければ、それを消費してすぐ次のパネルを踏み、別のアイテムを手に入れてもよい。1位との間に大差がつかない程度までならば、時間を使ってそうしたことをする余裕がある。また2周目以降毎周、アイテムパネル地帯に来るたび、持っているアイテムを「捨てて」新しいアイテムに「取り替える」機会がある。

* 5:
 前を走る1位が不利で、後を走る2位が有利
 正確には、ゴール直前までは。また、赤ガメが届かないほどの大差がつかなければ。
 なお、後を走っているほうが「真の1位」である、という言い方をすることもできるが、そのへんは好みである。ここでは、プレイヤー各人はゲーム開始時に一定の(多くのゲームではちょうど同じだけの)「有利さ」を持っており、その有利さがプレイ中の優れたプレイまたはミス、ランダム要素における統計的偏りによって上下していく、という考え方をすることにする*6
 有利さは正負のフィードバックを起こしたりせず、それを増減させるのは技術的戦略的に優れたプレイまたはミス、そしてランダム要素の統計的偏りだけであるとする。

* 6:
 有利さが優れたプレイやミス、ランダム要素における統計的偏りによって上下していくと考える
 優れたプレイまたはミス……熟練に裏付けられたコーナリング、未熟さからくるクラッシュやコースアウトなど。
 ランダム要素における統計的偏り……「サイコロの出目」。アイテムルーレットで3回連続でカミナリが出る、最後までバナナやコインしか出ないなど。
 「有利さ」には、プレイヤーの技術や戦略、ランダム要素は含まない。それらは有利さを上下させる要因である。有利さはそれら以外のすべての要素から成る。
 有利さは、プレイ中の任意の時点でやってきた悪魔*7が「ははん、そうなってるわけね。じゃあこれから先のプレイ展開を全部まとめて──ただし君たち2人は「平均的なプレイヤー」であるとして──どっちが勝つかパーセンテージダイスの1度振りで決めてやるよ。ええと、A君が52%、B君が21%、それと引き分けが27%だ」と言うときの数字である。
 なお、プレイヤーの技術や戦略を計算に含めるなら、それは「勝つ確率」とでも呼ぶのがいいと思う。
 参考:ゲームの形勢。スリップストリーム効果。昔書いた文章。

* 7:
 プレイ中にやってきた悪魔
 どんな状況でもそこから起こりうる事象のすべてについてその起こる確率を知ることができる悪魔。実際に起こる事象1つを特定することは、確率が100%のものについてしかできない。ラプラスの悪魔の見習い。

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 さて、マリオカートのようにスリップストリーム効果をもつゲームでトップのプレイヤーが不利になるのは、ゴールまでの距離の少なさという基準で定められた順位が有利さを反映していないだけのことだった。
 では、トップのプレイヤーが不利になるゲームの2つめ、マルチプレイヤーズゲーム*8でいじめ戦略が有効なものについて論じることにしよう*9

 プレイヤーA、B、Cの3人でモノポリーをプレイするとしよう。
 プレイ開始時にAが言う。
「Bさん、あなたと僕は同じ日本人です。Cさんはアメリカ人。われわれのうちどちらかが勝つように、こうしませんか。あなたか僕のどちらかがある色の物件をもう1つで揃えられるというところだとして、もう一方がそのもう1つを手に入れたら、すぐそれを1ドルで相手に売り、揃えさせるということにするんです。そうすればわれわれ2人はCよりも色が揃いやすくなります。あなたと僕の条件は対等だし、つまりこれは勝つ確率を1/3から1/2に近づける戦略なんですよ。どうです?」
 この戦略はするべきでない、汚い、フェアでない、と思われる方もいるかもしれない。Bもそう感じたようで、この申し出は断られた。

 1年後。A、B、Cは再び出会った。Aは今度はこうもちかけた。
「またこのメンバーが出会うとは、奇遇ですね。では、始めましょうか。僕はあれ以来、モノポリーをはじめるとき、サイコロを振ることにしているんです。1〜3でBさん、4〜6でCさんです。(コロコロ)……2か。Bさん、こうしませんか。あなたか僕のどちらかがある色の物件をもう1つで揃えられるというところだとして、もう一方がそのもう1つを手に入れたら、すぐそれを1ドルで相手に売り、揃えさせるということにするんです。僕は自分の勝つ確率を1/3より高くするために努力していますし、この戦略はその一部です。あなたもこの申し出を受けるべきだと思いますが?」
 そんなふうにしても同じだ、やはりそれは違う、と考える方もいるかもしれない。Bもそう考えたようで、この申し出は断られた。

 1年後。A、B、Cは三度出会った。Aは今度は黙っていたが、2周目、Cが水色を2つ揃えたところで口を開いた。
「Bさん、あなたはまだどの色の物件も2つは持っていないし、僕もそうです。物件の数自体もCさんは5つ、僕らは4つずつだ。総資産額もCさんは2周目に入っているから僕らより200ドルくらい多い。つまりあらゆる面から見てCさんがトップです*10。どうでしょう、あなたか僕のどちらかがある色の物件をも1つで揃えられるところだとして、もう一方がそのもう1つを手に入れたら、すぐそれを1ドルで相手に売り、揃えさせるということにするんです」

 つまりAの戦略のかなめは、何かしらの口実によって、あるいは口実がなくてもいいのだが*11、3人のうち1人をいじめる、というところにある。
 Aの場合その口実は最初、国籍であったが、次にはサイコロの出目になり、3回目ではゲーム内での順位となっている。
 いじめ戦略は現実に、さまざまなゲームの数多くの対戦でみられる。口実には順位や、初期条件が違うゲームでは初期条件の違い、そして「目立ったこと」が用いられるケースが多い。「マルチプレイヤーズゲームの序盤では目立つな」というのは、いじめ戦略の標的になるのを避けるための心得である。

 つまりこうしたゲームでは、順位の高低が有利さと一致しており、スリップストリーム効果はなく、ゲームのシステム、ルール自体は、トップが不利であるようにはできていない*12場合にも、プレイヤーがトップに対していじめ戦略を成立させる場合が多いので、トップが不利になるのである。

 ではゲームのプレイヤーとデザイナーはどうするべきか、あるいはどんな選択肢が与えられているのか、について考えてみよう。

 まず、プレイヤーについて。
 マルチプレイヤーズゲームでない1対1のゼロサムゲームや、いじめ戦略が成立しないマルチプレイヤーズゲーム*13のプレイヤーは、あまり悩むことはない。順位が有利さと逆になっている場合があることを気に留めつつ、腕を磨けばよろしい。
 いじめ戦略が成立するマルチプレイヤーズゲームのプレイヤーは、悩みどころである。

 勝つ確率を高める努力をするのみ、という姿勢をとるならば、いじめ戦略はおそらく非常に有効な戦略であり*14、採るべきである
 例として挙げたモノポリーのプレイヤーAはそうしようとしており、いろいろないじめ戦略を提案していたが、おそらく現在実際に最も有効なのはトップいじめ戦略*15であろう。
 しかし状況によっては、昨日貸した金をまだ返していない等、さまざまな口実が有効であるので、それらを素早く察知して利用することが要求される。
 また、口実の応用も重要である。トップいじめ戦略1つをとっても、さまざまな応用が考えられる*16
 とにかく臨機応変に口実を利用することである。

 ある一線*17を引いて、その内側で勝つ確率を高める努力をする、という姿勢をとるならば、さらにここから悩まなければならない。
 トップか否か、順位はどうかといった事柄はゲームの中の事柄であるが、国籍や賃借などはゲームの外の事柄である。ゲームの外の事柄を口実として用いるのはありだろうか?
 あるいはAの2度目の提案の際のように、サイコロを振って口実とするというのはありか?
 プレイヤーの技術を口実とする、いわゆる「あいつは上手いから」はありか*18
 ある時は「やっぱりモノポリーは家だよ。家建ててるやつが一番強い」、またある時は「やっぱりモノポリーは現金だよ。現金持ってるやつが一番強い」などと、口実を使い分けるのはありか?
 あるいは、2人のベテランプレイヤーが1人の初心者をいかに味方につけるか説得能力を競う、というゲームになってしまってもいいものか?
 まったくいじめ戦略を用いない、という選択もあるにはある。他のプレイヤーを一切差別しないのである。ゲームにもよるが、なかなか大変そうな選択である。
 ともかくがんばってどこかしらに一線を引くことである。

 なお、多くのゲームプレイヤー集団は特定の一線を引き、それを暗黙のルール、道徳、慣習法*19としている。
 自分たちの集団の一線をどこに引くか(あるいは引かないか)も、プレイヤーが考えなくてはならない問題である。

 ゲームのデザイナーはどんなことができるだろうか。
 まず、ゲームシステムをいじめ戦略が成立しない*20、あるいは成立しにくい、あるいは成立しやすいようにデザインすることができる。
 特定のプレイヤーへの攻撃がしやすく、協力関係が結びやすい*21システムにすれば、いじめ戦略は成立しやすくなる。攻撃手段が強力だったり、同盟のルールがあったり。あるいは、将来の行為に関する取引が許されていれば、協力関係は結びやすくなる。
 いじめ戦略を成立しにくくするのは、その逆である。
 それ以外にも、有利さの評価がしやすいシステムにすることによってオーバーキル戦術をやりにくくする、といったことができる。

 この話題はタイタンのマルチプレイについて続いている。

 以上、トップが不利になることについて考えてみた。

* 8:
 マルチプレイヤーズゲーム
 プレイヤー(利害を同一にするチームが形成されるなら、チーム)が3人(チーム)以上で、それらの間に相互作用のあるゲーム。

* 9:
 では、マルチプレイヤーズゲームについて論じることにしよう
 ここではモノポリーを例として使ったが、モノポリーでは「そのもう1つを手に入れたら……」といった将来の行為についての取引はできない、ということになっている場合がある*22。それが気になる方は、とにかくCの勝つ確率を0に、AとBの勝つ確率を1/2に近づける取引を想像してほしい。
 3人のジャンケンで敗者を1人決めるときに、AがBに「最初は同じ手を出すことにしよう。Cに負けたら、そこからは真剣勝負ね」ともちかける、というのでもよい。

*10:
 あらゆる面から見てCさんがトップです
 モノポリーに詳しくない方のために説明しておくと、Cはたしかにどこからみてもトップであるが、たいしたトップではない。A、Bとほとんど差はないと言ってもよい。

*11:
 あるいは口実がなくてもいいのだが
 べつに口実が必要なわけではない。いじめが生じればそれでいいのである。が、口実を用いた方がやりやすいであろう。

*12:
 つまりこうしたゲームでは……場合にも、いじめ戦略のために、トップが不利になるのである
  1. 順位の高低が有利さと一致している
  2. スリップストリーム効果がない(正確には、ないか、あるいは打ち消されている)
  3. ゲームのシステム、ルール自体は、トップが不利であるようにはできていない
 これらはすべて同じことの言い換えである。

*13:
 いじめ戦略が成立しないマルチプレイヤーズゲーム
 それがあるとして。
 いじめ戦略が有効な、成立するゲームがあることは確かである(例として挙げたモノポリーのプレイヤーAの戦略を思い起こしていただきたい)が、すべてのマルチプレイヤーズゲームがそうであるかどうかはわからない。
 マルチプレイヤーズゲームでもシステム、ルールによって、いじめ戦略が成立しないものがあるかもしれない。たとえば麻雀は狙い撃ち、対象プレイヤーを特定した攻撃が難しいため、いじめ戦略は成立しにくそうである。
 試みにA、B、C、Dの4人で麻雀をするとして、AとBがたとえば「互いの親を流さない」「互いにロンあがりしない」「互いの親が流されそうになった際、親に鳴かせたり、振り込んだりする」等の戦略をとったとき、CとDの期待得点は減るだろうか?
 減るとしたら、麻雀でもいじめ戦略は有効であり、成立する。減らなければ、麻雀ではいじめ戦略は成立しない。
 これは考察あるいは実験してみる価値がありそうだ。

*14:
 いじめ戦略はおそらく非常に有効な戦略である
 「おそらく」という思い切りのわるい言葉は、いじめ戦略の有効性はゲーム理論が数学的に保証してくれているものではない、という意味で挿入されている。
 つまりマルチプレイヤーズゲームは2人ゼロサムゲームではなく、したがって合理解があるとは限らない。また合理解があったとしても、それがいじめ戦略だとは限らない。
 さてそうなると、多くのゲームでいじめ戦略が有効な理由は何だろうか? 多くのゲームでいじめ戦略が現に有効であることは確かなのだが──わからない。謎。

*15:
 おそらく最も有効なのはトップいじめ戦略だろう
 トップいじめ戦略はいじめ戦略の一種で、異国人いじめ戦略、サイコロで決めたやついじめ戦略などと同列である。

*16:
 トップいじめ戦略にもさまざまな応用が考えられる
 「ブラスターは素晴らしい武器だ。だが、その銃口はどちら側にも向く」──ハーディン
 トップいじめ戦略は成立させやすさの点で優れたいじめ戦略であるが、いずれ自分がトップに立った際にそれが諸刃の剣、上に向かって吐いた唾として働く可能性があることも忘れてはならない。
 したがってやるべきことは、銃口が他所を向いているときにその打撃を深く、またその時間を長くすることである。
 そこで有効なのがオーバーキル*23戦術である。すでにトップではなくなったプレイヤーをさらにいじめるのである。
 オーバーキルは有利さの評価*24がしやすいゲームではやりにくくなるが、多くのゲームでは、有利さは複雑で評価しにくい。
 存分に説得力を発揮すべきである。
 「俺は十分弱まったよ。もうあんたの方が強いって」
 「いいやまだ油断できぬ」

*17:
 ある一線
 そこから先はちょっとあれだろう、それはなしでしょう、という一線。
 BがAの提案を断ったのは、その提案がこの一線を越えていたためである。

*18:
 プレイヤーの技術を口実にするのはありか?
 プレイヤーの技術や戦略を込みで口実にする、というのは、勝つ確率を口実にする、ということになる(有利さ+技術や戦略=勝つ確率、と定義したのを思い出してほしい)。
 これはかなりわけがわからない状況をうむ可能性があるが、今は措く。

*19:
 暗黙のルール、道徳、慣習法
 一般に暗黙のルールは明文ルールより境界条件が曖昧であるが、そうした曖昧なルールがルールブックに書かれていたとしたらプレイヤーたちはどれくらいそれを守るだろうか。
 暗黙のルールの強制力は非常に強い。

*20:
 ゲームシステムをいじめ戦略が成立しないように作る
 いじめ戦略がまったく成立しないゲームは、プレイヤー間の相互作用もまったくないということになってしまうだろうか? プレイヤー間の相互作用の存在といじめ戦略の成立は同義であろうか?

*21:
 特定のプレイヤーへの攻撃がしやすく、協力関係が結びやすい
 この2つは同義である。

*22:
 モノポリーでは、将来の行為についての取引はできない、とする場合がある
 いじめ戦略の有効性を弱めたい場合には、このように、明文化されたルールにせよ道徳的暗黙的ルールにせよ、将来の行為についての取引はできない、とするのがよいかもしれない。
 ただし、これによっていじめ戦略の有効性を完全になくすことはできないだろう。

*23:
 オーバーキル
 「殺りすぎ」。TRPGやコンピューターRPGで、相手を倒すのに必要なぶんを越えたダメージを与えることをいう。HP200の敵に1000ダメージを与えるなど。
 この場合「オーバー1/n(n:プレイヤーの人数)」と言うとより正しいかもしれない(1/nは有利さ)。

*24:
 有利さの評価
 麻雀などは局が終わるごとに持ち点がほぼ有利さであると言ってよい状況になる(親番が残っているか等もあるが)のだが、たとえばモノポリーでは、有利さは現金以外に物件の揃い具合と家やホテルの状態、現在の位置を総合したものとなるため、わかりにくい。

[あとがき。(etc)]

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 いや、ひさしぶりに長文*25を書いた。3日間、のべ24時間くらいかかったかもしれない。
 最後のしめくくりの部分がどうにも形にならない。こういった文章ではよく困る。
 一つのまとまった結論を出すのが苦手なのか。
 むしろ注釈の形で思考を分岐発散展開するのを目的に文章を書いているのかもしれない。

*25:
 DNSのベースファイルが9月3日の「ゲームの技術の自己目的化」と「少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録」13.704バイトを越えた。

1999/12/12 (日)

[10進数。(etc)]

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 「10進数という表記は間違っている。十進数と書くべきだ」だそうな。なぜだかわかりますか?
 答えはこちら。なるほど。

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 あと短編小説を書いている人のページを見つけた。けっこう面白い。動物ものとか車ものとかテロものとか病気ものとか薬ものとか推理ものとか。
 テンテン星狂詩曲が面白かった。


1999/12/13 (月)

[零戦。(book)]

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 ついにhttp://member.nifty.ne.jp/YU/が消えた。
 でもまだページ始めてから1年経ってないのか。日記は4ヵ月……

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 小島氏宅に転がっていた柳田邦男の「零式戦闘機」を5行に1行の高速モードで読んだけれどなかなか。
 零戦の開発チームを技術立国のヒーローとして描き、現代の人間の共通知識、伝説にしようというスタンスが面白かった。
 あるいは、会社組織の力学のテストケースの提供──テレビのワイドショーや連続ドラマは夫婦関係や家族モデルのテストケースか。


1999/12/14 (火)

[GNSのmkd.awkをいじるテスト用。(aplication)]

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 なんだかなあ。腹減った。んんん*1あああ*3いいい*4ううう*5ってなかんじで。

* 1:
 驚き注目するさま。疑念。

* 2:
 ずばーん。

* 3:
 あが3つ並んだもの。
 ときどき口をつく。

* 4:
 ショッカーの声。
 なぜ変な声を出さなければならないのだろうか……

* 5:
 呻き声。痛み、無念など。
 あまりゆかいな状況では聞かない。

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きききくくくけけけ*6こここさささしししすすす*8せせせそそそ

* 6:
 けけけってのは笑い声の一種です。やや邪悪*7なニュアンスを含みます。

* 7:
 邪悪、よこしま、悪意。

* 8:
 すすすってのは移動の擬音の一種です。

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 ところでなんです、あれだ、そのほら……
 いっそ、普通に日記を書いた方が早い*9か。そうかも。
 

* 9:
 今日はこれまでは、GNS*10のmkd.awkの注釈がらみをいじって練習するために書いていたわけだった。
 一昨日のゲームに関する文章を書いていて、脚注の置き方が気になったものだから。
 *9から*22へ跳んだり、*16から*23や*24へ跳ぶのって、気持ちわるくなかったですか。

*10:
 GORRY'S NIKKI SYSTEM。ここにももう一つ注釈がほしいな*11

*11:
 さらにもうひとつ*12

*12:
 まあ、こんなもんか。

*13:
 できるかな。

*14:
 大丈夫かなあ。

*15:
 さらにこんなこと*13も。

 動作は思うようになるようになってきましたよ。
 もっとも、ソースのほうはそうとう気持ち悪げになっていますが。
 こんなこと*15もできるよね?
 で、こんな*14
 どりゃあ*2

 よろしい。まあ何がやりたかったかというと、こういうこと*16がしたかった。そういうわけ。わけ。そ・う・い・う・わ・け*19
 <a href="">と<a name="">を直接使えばいいのだけれど、@*の機能も捨て難いしな……

*16:
 上の方で@*を複数使っている状態でこういう脚注にさらに脚注*17

*17:
 で、ちゃんと真下にこの「レベル2の脚注」が入って、「レベル3の脚注」*18も。

*18:
 ここに入る。これ、@*だけだとできないんすよ。真下じゃなくて末尾になっちゃう。

*19:
 ぼのぼののシマリスくん*7のネタ。
 ──という使い方もできるしね。

1999/12/20 (月)

[桃太郎電鉄V。学芸大学。(game)(etc)]

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 しばらく実家に帰っていた。越野、実山氏と桃太郎電鉄Vを30年やる。CPUなしで、「12時間程度かかります」と言われ「じゃあ10時間だな」とハモる俺と実山氏。が、実際には20時間超過かかった。序盤越野優位ながらキングボンビーに大打撃をくらい物件全滅、実山氏勝利。
 地域情報と「いけるかな?」が同時にできればいいのに。あと「いけるかな?」をサイコロを振る前に試したい。物件売却リストは、高い方から売っていく場合が多いのだから、高い順に並べろ。リストは上端から下端へワープできたり左右でページを切り替えられたりしろ。RPGのアイテムリストとかでもそうだけれど、とっくに完成されていていい部分だと思う。そういった部分がよくできているゲームもある。今更、しかも長く続いているシリーズなのにこういった不備があるのはなぜだろう。

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 学芸大学の商店街はものすごく回転が早いが、今回も7〜8軒の店舗が入れ替わっていた。BOOKOFFができていて、100円でディックフランシスと超人ロックの愛蔵版を買い込む。


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メール[管理人伊藤悠 / ITO Yu / FZR02073---a---t---nifty.ne.jp]

この日記は、GNSを使用して作成されています。