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2002/04/24/01aへ続く。
話していてどんどん面白いネタが湧いてくる相手というのがいる。その人に話していると、思わぬ新視点、新解釈がでてきて、理屈が発展していく。
いってみればそういう時には、対その人用の人格が呼び出されているわけだ。そしてその人格が自分にとって面白い奴だということだ。
妙なことに、いや当然のことかもしれないが、自分自身と対話する際の人格、つまりひとりごと用の人格はあまり面白い奴ではない。というか憂鬱で嫌な奴だ。モニター役、内部監査官は、誰にとっても不愉快な人格なのだろうか。
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日本のwebの将来。
いま日本の通信環境は悪い。お子様やご家庭の方々はwebにあまり入ってこない。
webの読み手・書き手はかなり狭い層に集中して属していると言えるだろう。
「昼間っからwebに潜ってページ書いてるこいつらも駄目人間なら、それを読みふける俺も駄目人間。お互いダメよのう」的ダウナー系ユートピアな雰囲気がある。
電話料金が安くなったらこんなアンダーグラウンドな空間も天井が抜けて、風が吹き青空の見えるさわやかな秋の日みなさま元気にしてらした? すっかりごぶさたじゃないターさん。
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2001/07/13/01aに書いた話は夏コミで「属性辞典」という同人誌に寄稿したんだが、反響があった。世の中は広い。というか狭い。
星野メグミ嬢から頂いた被破壊草薙素子イラスト。
ロボ娘ではないが、被破壊ロボといえば劇場版パトレイバー1のイングラムや、天空の城ラピュタのロボット兵たち。ターミネーターなんかも壊れていた。やはりロボは壊れてこそ華だ。
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掲示板ではしばしば不毛なバトルが繰り広げられ、その発端がなにげない誤解であることも多いようです。人をして戦闘モードに入りやすくするいくつかの性質が、掲示板という場所にはあるようですね。
1)発言が記録されていつまでも残る
2)皆が見ている
3)面子*1の問題になりやすい(1と2より)
4)単位時間あたりで伝えられる文章量が少ない
5)語調が伝わらない
6)伝えられる情報量自体は会話よりはるかに少ない(4と5より)
7)誤解がおきやすい(6より)*2
8)会話の場合は、「負け」はじめた時に別の話題をはじめたり飯を食いに行ったりできるが、掲示板ではそれができないため、戦いを小規模なうちに終わらせることが難しい
8b)納得はしてないけどまあそれでいいよ、なるほどね、言いたいことはわかったよという感じの「ははあん」に相当する表現が、掲示板ではできない(8の言い換え)
9)議論が戦闘モードになりやすく、戦闘は拡大してどちらかが息絶えるまで続く血みどろの残虐ファイトになりやすい(3,7,8より)
てなもんでしょうか。
掲示板での発言がバトルやフレームにつながるリスクは、僕もよく感じます。発言者の立場がメディアの立場と一緒だ、という視点が面白い。つまり、発言からフレームが生じるのと、TV局に「差別表現だ」という抗議が来るのとは似ていますね。
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ところで上のようなリストを<li>タグなんかで作った場合、「1と2より」「4と5より」みたいな表現を動的にやりたいと感じます。htmlレベルでできたらいいのに。
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さて、実地でいかにバトルを避けるかを考える。
S1)相手の発言を否定したり、相手の人格をからかうようなマインドセットを意識して除く
S2)僕がXA1を誤解してXB2を書いたというのは誤解です。僕がXB2で言いたかったことは……と書かず、「理解しています」の一言で終わらせる(有効だろうか?)
S3)戦闘モードの予感がしたら、多少不自然にでも別のテーマに話をそらす
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アーマードコア。
AC2のオープニング。軌道上の宇宙船でのロボ起動シークエンスからはじまって、複数の突入カプセルによる降下。着地後、護衛ロボ群と交戦し撃破、地上のプラントを破壊。大爆発となるが、突入カプセルを投下できる時点で、「では石を落とせ。プラントを壊したいのだったら軌道上からの質量兵器でいいじゃないか。なぜわざわざロボを降ろして戦わせねばならぬ」と言えよう。
コンテナなりなんなりを奪取するという目的にしておいてやれば、ロボを投入する理由づけになるのに。大爆発の爽快な絵面はその後にすればいい。
AC2AAのオープニング。地下施設に潜入するロボ。警備のザコメカの群。を強力無比なミサイルやレーザーで薙ぎ倒すロボ。「おとうさん、なんでザコメカのミサイルやレーザーは貧弱なの。なんでロボにだけやたら強い兵装がついてるの」大人になればわかる。生意気いうんじゃない。屁理屈こねるな。FSSだってそうだろ。
ロボに格闘戦や四肢をいかしたアクロバティックな動きをさせられないもんかな……
アーマードコアのロボット観は、「ロボは重い。ロボはブースター吹かしてふわふわするもんだ」というものである。ジャンプはブースターを吹かして行うものであって、跳ねるものではない。吹かしつづけることで滞空でき、着地はどすん、またはがしぃんというもので硬直がある。が、着地寸前にブースターをひと吹かしすることで硬直を防ぎつつ次のジャンプにつなげることができる。
つまりサインカーブを描いて地面をかすめつつブースターゲージを節約し、ふわふわ敵を中心に横移動して弾をかわす動きになる。
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ガングリフォン1のオープニング。まず戦車戦。その後、一服する勝者の戦車隊と、平行してロボ起動シークエンス。戦車、突如炎上。輸送機から降下するロボ。上面からの射撃に打ちのめされる戦車隊。戦闘ヘリ登場。ジャンプしてこれを迎撃、撃墜するロボ。最後に、地平線から迫る敵ロボ隊……
つまり、「ロボは戦車より強い。ジャンプして上から撃てるかんね」「ロボはヘリより強い。戦う時は飛べるから互角だし、地上走行できるから戦場滞在時間が長い」という仮定をきっちり提示しているオープニングと言えよう。その分、大爆発のないしけた画面になってしまうのだが。
ガングリフォンのロボット観は、「ロボは滑空するものだ」というものである。ジャンプしたロボは定規で計ったように一定高度まで上昇し、ガラス板の上を滑るように水平一定速で前進し、やがて着地し硬直なしに走行状態へ移る。ジャンプすることで上空からの安定した狙撃を行える。敵の対空攻撃能力が乏しいので、ジャンプは一種の無敵時間を提供することになる。
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バーチャロンのオープニングでは、ロボの強さは描かれない。対戦ゲームであるため、ロボはロボと戦う。雑魚敵はいない。
バーチャロンのロボット観は白眉である。ロボに重さはない。ジャンプは即キャンセルされるためにある。水平方向へのダッシュが強力で、敵弾は発砲を視認してから避けるものである。動作はどれをとっても速く軽い。前2者とくらべてかなり形而上的なロボであると言えよう。対戦格闘ゲームの「動作をキャンセルする快感」を表現するためにデザインされたロボである。
第2作「オラトリオ・タングラム」では前ダッシュ斬りという素晴らしいアクションが取り入れられた。先読みで入力して、当れば相手はダウン、しかも<傍点>自分の背後で</傍点>爆発炎上するという例のあのカットが実現されたのだ。偉大だ。
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PS2ガンダムのオープニングは、まずザクが出て、次に白い悪魔ガンダム登場という「ガンダムは強いぜ」である。原作が強力なので誰も「戦車と撃ち合ったら前面投影面積が……」とか言わないのが楽である。
ガンダムは、足を揃えて跳ぶ。ノミのような放物線軌道を描くぴょーんとジャンプである。滞空なし、どっすん着地で硬直あり。だってアニメでそうだったもん。
地上での水平ダッシュもさせず、のろのろ歩くだけ。ドムのホバー移動すらのろい。弾を避ける手段はジャンプである。対空攻撃能力は低いので、着地を狙うことになる。アニメで描いて格好良いロボと、ゲームで動かして格好良いロボとは違うことが浮き彫りに。とはいえアニメで広く訴求層を得ているのだから、ゲーム化した商品としてはちゃんと売れる良いものである。ところでなんで前ダッシュ斬りを採用しなかったのだろうか。不思議だ。
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