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村上龍『五分後の世界』を読む。人は戦ってこそ美しい、という宇宙の戦士なアレである。ハインラインだと海軍が制空権を取ってて、惑星表面に投入される降下歩兵がヘタをひく役回りである。爆撃してしまえば皆殺しにできるのだが、事情によりゲリラ蜘蛛のくそったれ穴に入っていって泥血にまみれなきゃいけない。さてところが、日本人がこれをやると穴を掘る方の立場になってしまった。森とトンネルに隠れて頭上のF-15を呪う。日本でベトコンである。兵士の志向も、ハインラインは戦友に(攻めてるから)、村上は国体に(ゲリラだから)ある。そういやブラックホークダウンのオチも「戦友がいるから戦うんだ」になっていたなあ。
これまでお金と時間と人材のかかったアメリカン精鋭歩兵の戦闘のかっこよさばかり読んできたので、序盤の素人ズのみみっちいうろたえ貧乏戦闘描写は面白かった。
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