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脛に傷持つ者は追われずとも逃げる。ということで、「ダメ人間でもいいのでは? →ダメ。帰れ!」というテーマと見込んで席につくも、どうも違う。猫の国の描写に魅力を著しく欠くし、デブ猫死亡(めそめそモード移行)のタイミングが早すぎ、また、王様の押しが強すぎる。むしろ「他人に振り回されるのよくない」という話のようだ。フェミニンフェミニンフェミニンニン。
猫の国、猫の国とはいかなるものか。やっぱりジャングル猫とか南極猫とか砂漠猫河猫沼猫海猫とか世界中にいて、どいつもまったりしている、そんな国ではないか。あの猫の国には野原と城と迷路と塔しかなくて貧弱、残念。あらためて宮崎御大の世界妄想力の偉大を思い知った。
人物はすてき。目覚し時計を止める手、猫を追って路地を進むさま、かなり良い。ただし、トタン板の上を走るときは──そもそも走るのがかなり危険だ──鋲の打たれている、骨の通っている上を踏んでいかなければならない。猫の移動経路をたどる描写として大きな瑕だ。これが気になった奴はあまりいないだろう、と得意な気分でいたら、山本も鈴木も開口三番くらいに「トタン板が」と言い出したので現在100%。
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