パワードール/フォックスハント5分2人
フォックスハント第1友軍陸戦フェイズクリアメモ

目的:
advanced powerdolls2のシナリオ「フォックスハント」を第1友軍陸戦フェイズ中にクリアする。つまり、降下後すぐの自分のフェイズで一気に敵戦力の全てを撃破し、敵の行動も味方の砲撃支援も行わせない。
そして、それをどれだけ少ない人数(航空人員は含まないで)でできるか。

最少陸戦人員数:
2名

構成:
X4S ジュリィ・レイバーグ M72 M115 SC33 G55F*6
X4+ ハーディ・ニューランド DRu20 M115 SC33

人員の成長:
なし。advanced powerdolls2開始時の能力を用いる。

再現性:
あり。advanced powerdolls2における乱数については後述。



手順:
各機降下する。降下はAC17強襲機による通常降下。進入方向はそれぞれ西と南。着地地点はそれぞれ(32,35)、(38,41)。ハーディはM58V主力戦車と同ヘクスに着地するため、即格闘となり、これを撃破する。
(1)ジュリィ SC33にて索敵
(2)ジュリィ M115*5 研究所外周北西角のPLD3体を撃破
(3)ハーディ 南東隣接ヘクスへ高速移動 格闘にて同ヘクスのM2SC装甲偵察車を撃破
(4)ハーディ SC33にて索敵
(5)ハーディ M115*4(36,34) 研究所中庭北東部のPLD*3と車輌*4を攻撃しPLD*3とM2SCを撃破
(6)ハーディ DRu20*6 外周北東部の2輌、外周南南西の1輌を撃破 これら3輌はジュリィから射線が通らないので、その直接射撃によっては倒せない。
(7)ジュリィはM72で、ハーディはDRu20で、残る中庭と外周南の2輌とを倒す。

注意:
(3)より前に外周南の2輌の臨機射撃をさせておくこと。(3)は全手順中唯一の移動であるが、ここで臨機射撃を受けてAPを減らされてはならない。これ以外では、手順の前後は重要でない。
(2)でM115*5でPLD3体を撃破できなかったら、建物越しに攻撃できる武装はハーディのDRu20しかないから、ほぼ失敗。時折ないではない。逆に運がいいとM115*4で、あるいは理論上は*3で、済む場合もある。そうしたら(5)の(36,34)へ廻すといいだろう。
(5)で、M115を4発で止めておく。DRu20を12発全て撃つかどうかとの2択になるため。後述。
(6)で、運がいいと北東のM2SCは一撃で潰せるが、たいがいは98止まり。
計画的に、無駄にダメージを与えすぎないよう。余裕はない。

乱数:
advanced powerdolls2では、乱数の種に内臓時計を使わず、プレイヤーのその時点までの選択を使っているように思われる。確かではないが。あるセーブデータから同じ選択を取っていくと、結果が同じになる場合があるのだ。着地時の配置や損害、射撃の成否やダメージ等。したがって、行動の本質はそのままに手順を違える等して、「運命を変え」ようと試みることができる。
advanced powerdolls2では作戦中にも任意の時点でセーブ&ロードが可能なので、ロードを多用した「リセット10万連打」プレイは容易だが、その方法は一般のゲームのそれと少し異なるものになるわけだ。
筆者はそのような作業を好まない。煩雑で、「本質的でない」──この2つは同義だ──と思うから。では本質とは? パズルを解くように、一つの方法を見つけ、その方法を鑑賞することではないかと思う。
このプレイでは、このような乱数の性質を利用しなくても、3回に2回程度は成功を収められるだろう。

着地地点:
此方2機の着地地点は、中庭と外周南東角しかありえない。なぜなら、それ以外の配置では外周の敵を排除するためにプローブを投げねばならないためだ。ミサイルは未発見の敵には撃てず、グレネードはそうした敵を撃てるけれど装甲車輌に有効でないので、索敵をしないわけにはいかない。そしてプローブの投擲はマルチセンサによる索敵に比してAPがかかりすぎる。
SC33マルチセンサによる索敵は、装備AP1と使用AP1の計2APを要する。これに対してプローブの投擲は、装備AP1と投擲AP3の計4APを要する。

なぜM72なのか?:
LC40は優秀な武器だが、その銃口はどちらにも向く……じゃなくて、その優秀性は射程の長さと継戦能力にあることが明らかとなった。今回のような肉薄距離で、交戦時間の限られている場合、M72はLC40に優る効果を発揮する。後述。

なぜジュリィなのか?:
AP33はハーディ以外では最も高いうちの一人であり、その中でも対地補正AGが最高の7だから。

なぜX4Sにハーディを乗せないのか?:
行動と装備について説明する。
まず、使用機体2機のうち1機はX4Sで決まりだろう。この際防御力はどうでもよいとして、AP補正が130%で、両肩のマウントポイントが使えるからだ。
もう1機はここではX4+としたが、X4Rも考えられた、途中までは。重要な違いはAP補正が120%と130%との10%、X4Rが多いこと。それに対して肩のマウントポイントがX4+では両方使えるが、X4Rでは片方しか使えないことだ。ポケット数6と4の差は最終的には関係なくなることがわかる──が、肩は重要だった。これもいずれわかることだ──そこで、X4+しかないとわかるのである。
ハーディ AP37
X4S搭乗 130% AP48
X4+搭乗 120% AP44
ジュリィ AP33
X4S搭乗 130% AP42
X4+搭乗 120% AP39
さて、どちらがX4Sに乗るかはひとまず措いて、このAPをどう使うかを考える。兵装、装備AP、使用AP、その合計、使用目的。

中庭に着地する機体:
M115 3 1*5 8 外周北西角のPLD3機の除去
SC33 1 1 2 索敵。中庭の敵の発見
M72 6 1*6 12 中庭と外周南の敵の除去
G55F 2 2+1*6 10 M72の弾薬。装備に2、弾薬交換に2、6発の弾をすべて撃つのに1づつ6で計10のAPを要する
G55F 2 2+1*6 10 もう1つ
計42APを要する。これで、M115を5発、M72を18発撃つことができる。

外周南東角に着地する機体:
DRu20 7 2*12 31 中庭から撃てない敵の除去、また、M72が得意でない重装甲車輌へのダメージソース
SC33 1 1 2 索敵。外周北東から南西までの敵の発見
移動 - - 4 格闘によって南東角のM2SCを除去する
M115 3 1*5 8 中庭(36,34)周囲2ヘクスへ撃ち込んで援護
計45APを要する。これでDRu20を12発、M115を5発、格闘を1回することができる。

つまり、ハーディ&X4Sに外周南東角を担当させるとAPが3余り、中庭担当となるジュリィ&X4+のAPが3不足するのだ。余ったAPは、わずかに3では有効な使い途がないし、不足な3APはM72の射撃3回分として深刻に響く。ハーディ&X4Sを中庭にまわせばAPの余りが6、ジュリィ&X4+の不足が6。やはり6程度の余りでは、ハーディはさらに手持ちグレネードを1つ装備していって2回撃つくらいのことしかできないし、一方のジュリィはDRu20の射撃3回を失うことになる。
そういうわけで、ハーディはX4+、ジュリィがX4Sに乗るのだ。ハーディは案に1AP不足だが、M115を1回諦めるかDRu20を1回諦めるかだ。これは考えてよいと思う。ジュリィ&X4Sは中庭で42APを完全に使い切る。
結局、X4SもX4+も両肩のマウントポイントを使い切り、ポケットは余らせるということになる。

LC40対M72:
ここまでで大体わかったかもしれないが、改めて、肉薄短期決戦の強襲における肩装備グレネード、M72およびM115の有効性に触れておく。
通常非常に強力な肩装備武装LC40と通常非常に使えないM72とを比べた場合、攻撃タイプはいずれもD1だが、射程が12と9で、この差は非常に大きい。1弾あたりのダメージも弾頭型の違い(高速弾とグレネード弾)などもあって前者が優れている。問題はAPにある。
今回のように第1友軍陸戦フェイズをのみ考えた場合、LC40は最初の15発を撃ち尽くすのに3+3*15=48APを消費する。さらに攻撃を行うためには予備弾薬が要って、1+1+3*15=47APで次の15発を撃つことになり、以後15発につき47APを使う、この計算は現実的ではないが。
M72で同様の計算をするなら、最初の6発のために6+1*6=12AP、以後6発毎に2+2+1*6=10AP、となる。M72は弾薬の装備AP・使用APがLC40のそれの倍で2APであることに注意。
例えばハーディ&X4SならAPは48となるので、それしかしないとして、LC40をぴったり15回撃つことができる。対してM72なら26回撃って弾が4発余る、あるいは24回撃って6AP余らせることができる。
また例えば上記案での中庭機のM72をLC40に取り替えるとしたら、M72が18発撃っているところを、LC40は9発撃って2AP余る、ということになる。
まあ数字をいじくりまわしすぎても目が回るが、このような比較をすれば、M72が十分LC40に優越する場合もあることがわかる。そして、その場合というのは今回のような零距離瞬間攻撃であって、つまり密集した敵の近傍にいきなり飛び込む、つまり空中降下による強襲だということ、そうでなければ射程距離9での戦闘は一般に厳しいし、無闇に重く少ない弾薬は行動、特に移動にのしかかるということがわかる。
この2つの欠点を打ち消すのが、空挺による降下強襲なのだ。
なお、程度は小さいがM115の性質もこれに同じである。手持ちグレネードと比較した場合、装備APが3と1で重いし、弾薬が交換できないため継戦能力は段違いである──というより、M115の継戦能力は最低のもののうちの1つといえる──が、攻撃範囲は広く使用APは低く、わずか8APで5*19=のべ95ヘクスを撃てる、瞬発性に秀でている。

発想の源:
Wings to Victory/第1回漫談 -第2沈殿池- ここで「フォックスハントを4機で1ターンクリアする」という話を読んだことから。

アプローチの性質:
このような小人数速攻の研究には利点がある。
まず小人数であることの利点を挙げる。
第一に、パワードールで楽しくも時として煩雑に過ぎる多人数の編成を避けることができる。advanced powerdolls2では22人もの陸戦人員は任務に対して過剰な感があるので、特に有効である。
また1ユニットの重要性が高くなり、編成時・作戦時の各選択あたりの思考の価値の密度が非常に増す。言い換えると、選択の1つ1つが直にミッションの成功/失敗につながるようになる。
次に速攻の利点を挙げる。
まず、繰り返し試行が容易く、限られた時間で何度も挑戦することができる。同じことだが、原因から結果が生じるまでの距離が短く、あの時こっちを攻撃していたらどうなっていたか、これでなしにあれを装備していったらどうだったか、をすぐにやり直して試せる。

2000.6.13 ver1.0

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