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2004年
浜松ボードゲーム同好会の年末と1月です。

12月26-27日
小さめの会議室を借りて、えいりあさん、信長さん、ハナザーさんを召喚。OCS:Koreaと激闘キエフが走りました。
OCS:Koreaもプレイ10回を越えそうになってきて(5ターンで終わりとか多いですが)、OCSの撤退戦もわかってきたように思います。
まずロードブロック。道路上のclose地形、できれば塹壕も掘ってやって、そこに精鋭1個連隊にお弁当(補給2ポイントぐらい)持たせ、しんがりに残しつつ、本隊は移動モードで退却。これには2-3個連隊はいらない。追撃側の使いたい主要道路上の鍵になる場所をえらびましょう。
そしてロードブロックから数〜十へクス進んださきの守れそうな地形に、主力が翼をひろげて布陣。これにより
・ロードブロックを撃破するには1ターンと油(補給ポイント)をそれなりに使う
・ロードブロックに触らずに迂回していっても、その場合の足の速い装甲/移動モードユニットだけでは本隊への打撃も包囲もできない
・ここで、延翼によって各ヘクスのスタックがいくらかは薄くなるが、迂回可能な装甲/移動モードユニットだけでは打撃無理
という形になります。
去年はこの後置する連隊を惜しんだために、ソウル南方で大阪ミドルアースの部長さんにいじめられたりしましたからね…
「撤退に際しては、少なくとも撤退が成功するためには、いかなる場合でも誰かが後方に残らなければならない。撤退の成否は彼らの働きにかかっているのだ」ライアル『クロッカスの反乱』
そしてイニシアチブはえらべるだけ後攻を選ぶ。攻勢側は後攻→先攻のダブルムーブを狙ってきます。防御側は、数個連隊を惜しんで救出のために先手ムーブすると、そいつらのみならず主力まで網にかけられかねません。やっちまった時はやっちまったで、連中には「大きなロードブロック」になってもらったほうが良い場合があります。スターリングラードのごとく

激闘キエフはイベントチットのスペルがIventになっていたのがイカスと思いました。あと、もっとチットにシルエットやイラストや写真を使ってはどうかと思ったのと、もうチット+戦力だけで戦闘結果を出して、ダイスを振らないぐらいの勢いがあってもいいかもしれないとおもいました。プレイ後、かなりの高評価を得ていました。


2005年
1月22-23日
伊佐地公民館にてOCS:DAK2、Road to Leningrad、Rommel in the Desertが走りました。
ロードトゥレニングラードは、実はスタラヤルッサまでで、レニングラードがマップに入ってないので、JAROぎりぎりだと思いました。ハナザーさんが、チット引きと司令部とEレーティングと、3つものフィーチャーでコマンドコントロールを表現してるけど、被らせすぎなんじゃないかとか言っているのが聞こえました。
ロンメルインザデザートは積み木の北アフリカで、毎ターン補給カードを引いて出してというシステム。42年のエルアゲイラからのロンメルの反撃で、連合国軍が引かずに前面でガチって壮絶に振り合い、「……やっぱり引かなきゃダメですね。よし」とか言ってました。これも高評価でした。
OCS:DAK2はフルマップを4枚ならべて壮観。クルセイダー作戦で連合軍がトブルクを解囲しようと来たはずですが、ハルファヤ峠に接近した南アフリカ師団の移動モード@平地&独制空パトロールゾーン内な隙を、ドイツ2個装甲師団の西進ギャンビットで、航空爆撃から6方向包囲攻撃で撃滅。さらに先攻をとって英軍のもう1個スタックをつぶして攻勢を頓挫させました。補給線を失ったトブルク南方の英戦力は撤退を余儀なくされます。さらに都合よくイニシアチブで先攻を渡して次のターンの先攻をとる「後攻→先攻」のダブルムーブ、そしてロードブロックの配置に隙もあり、撤退中の2個師団を包囲。盤上の連合国軍野戦戦闘能力はほぼなくなり、「アレキサンドリアまで行けます。むしろ行くね」という気分は生じました。が、増援が来て地雷陣地と防御体勢をとられたらその気分もどうなることやら。油も、収入が毎ターン1とか2とかのところを、支出で7とか8とか使っての攻勢で、行く末は不安なところでした。
OCS:DAKはどこもかしこもたいがいが平地で、ユニット密度も低く、おそろしく綱渡り感があります。攻めにいこうと思った瞬間がとても不安定で、連合国側プレイヤー諸氏は、これはセットアップした時点でクルセイダー作戦がやばいことになるというシナリオだと泣き言をいってました。
これまでプレイしたOCSの中でも、なにがどうなるのか地獄の機動戦で、刃の上のダンス感は随一でした。なるほど人気があるわけだと思いました。



2004年
 12月11-12日の浜松ボードゲーム同好会例会でした。

 OCS:Sicily かなり面白かったです。英軍は、シラクサは段取り次第で素早く落せるんですが、その北西でがっちり食い止められて、砲兵が欲しくなる、という仕組みが納得されました。米軍方面は上陸直後にヘルマン・ゲーリング師団の果敢な突撃を受け、人工港を2個とも潰されてびびりましたが、OCS的に「取り返しのつかないミスの1個や2個ごとき、悔やむに値せず」なので順次部隊を揚陸して橋頭堡を築きました。
 上陸から始まるので、連合軍の初期ユニットはぜんぶフローティングボックスに入れるだけで、セットアップが非常に軽かったです。序盤、連合軍側が橋頭堡という非常に狭い範囲にしか戦力を展開できず、浸透能力に欠くので、枢軸軍側はふだん他のOCSでとるような前衛展開・後方予備/物資集積の配置ではなくて、各地点に物資を撒いておいて個別防御をする。枢軸側プレイヤーは、そういう分断された状況が新鮮だったとのことです。
 後半、米軍プレイヤーが旅順に引き抜かれたため、英米軍の指揮系統が統一されたのですが、英米のコンビネーションで両翼から圧力をかけて……とか、つい考え始めてしまうのが、ある意味で、あんまり喜ばしいことじゃないなと思いました。プレイ速度が落ちてしまうのもそうなのですが、根本的に、軍境界線のむこうがわに対するある程度の無責任さというか、「えー何やってんだよお前ー」という空気は大切です。ドイツ人が激戦をようやくしのいでふと隣を見に行ったら、大量の補給物資が余っててイタリア人がスパゲティ食ってたみたいな風景って、愉快ですので。そういう「よれ」はこの手のゲームにおいて、豊かなものかと思われます。

 GJ旅順港強襲 シシリアで忙しくてよく見れませんでしたが、日本軍が勝ってました。勝利条件エリアが戦線のすぐ縁にあって、どれかひとつでも取れば勝ちというので、ロシア軍の陣地の内側のエリアは何のためにあるのかよくわからないです。旅順はテーマとして、突破の起こらないシチュエーションなのですが、突破マニアの浜松組はああだこうだと談じてました。

 アメリカンフットボールの古いボードゲーム 実際のチームごとにデータシートがあって、戦術でジャンケンをしつつその成功失敗をダイス振って何ヤードゲインとかやってました。なかなか進行の速いゲームのようで、戦いも拮抗していたようです。週刊少年ジャンプで今、アイシールド21というアメフト漫画がやってて、大胆なパースと燃えるキャラ造形で愉快なのですが、このたびアニメ化もされるし、うっかりアメフトボードゲームが商品化されないものかと思いました。プラ駒でタカラとかから。

2004年
 浜松ボードゲーム同好会の8月7日、8日、13日、14日特別例会の報告です。
 今回は信長会長の自宅にて、マップ置きっぱによるOCS: Hube's Pocketのキャンペーンプレイが行われました。
 他にMemour44という大盤プラ駒カード行動の西部戦線ゲームが数シナリオ走りました。ターン制限がないから攻撃側が攻めに行かずにガチ守ったらおかしくなるとか、いや攻撃行動のキルレシオが正だから殴りに行く戦略が正しくておかしくならない、などと論議されていました。


 予定では信長さんの事前セットアップにより即プレイ開始という万全の体勢でしたが、計画に失敗は付き物。全部隊がwith in n hex記述のフリーセットアップだったためさっそく頓挫して、午前9時スタートで並べ終わったのが昼過ぎでした。フーベは1枚半の狭いマップにかなり多数のユニットが詰まるのでけっこう大変でした。

独軍南方:絶影さん
独軍北方:ハナザーさん
赤軍南方:信長さん
赤軍ドニエプル河岸:はにまるさん
赤軍北方:伊藤

 キャンペーンシナリオ(シナリオ1)。先配置でべたーっと張られた独軍戦線に、配置条件上、ウマン北方で2か3ヘクスの隙間が空くので、そこを狙って「独軍から6ヘクス超過距離配置」の戦車軍団を重点配置してなだれこんだが、初ターンのウマン攻撃は耐えられてしまい、2ターン目に来るグロスドイッチュラントその他独軍装甲増援がウマン周辺に壁のように積まれる。そこでウマンを諦め、東方へ旋回。コルスン突出部を分断して独軍特別ルールの「ユニット1ステップ→解散して1/2ステップ分の補充ユニットへ変換」を強いる。まではよかった。しかし北西方面戦線で毎ターン届く補給ポイントをぎりぎりまで使って殴りつづけたのは苦しく、突破孔にリザーブで浸透させる戦車軍団を走らせる油や、独軍の反撃を受けるための油が足りなくなったりした。やはり燃料を貯めてリザーブ部隊を発起点に集める「お休みのターン」を挟まなくては、意義ある攻勢はかけられないのだと実感できてくる。
 あっぷあっぷで無理矢理攻め続けていた赤軍の戦線を、独軍は「舐め過ぎ」と判断。3ターンにわたって2D6で3しか出さない悲惨な補給状態にもかかわらず、中規模の反撃を行い、赤軍戦車部隊多数を包囲、撃滅したところでひとまず終了。
 勝利条件的にはコルスンの勝利点2x4=8点ぶんの放棄が早過ぎてサドンデスなので、最初からコルスンポケットを形成するつもりで部隊を並べて、補給ポイントもいくらか置いとかなきゃいかん、ということがわかりました。この時点で二日目の夕方。そこで、シナリオ3の独軍初期配置だけやって帰宅し、赤軍初期配置を会長に委任することになりました。


 三日目朝、シナリオ3(9ターン〜)。初期配置で戦闘ユニットが載っていない赤軍司令部が何箇所かあったため、大胆な独軍の突撃で3個ほど飛ばされてしまいびびりました。連中、足が長すぎ。もっと怖いのが、AR値の高さと師団輸送車輌の保有により、鉄道線遮断して座り込むのも可能だということで、下手すると一方面がまるごと補給チェックを強いられて大崩壊する展開まで見えます。心胆寒すぎです。
 戦線を張り、あるいは浸透するために、歩兵はどう数えてももっと欲しくなるのですが、しかし司令部や補給集積点、および重要な道路には、必ず何か兵力を置いておかなければならぬと思い知らされました。

 南方の手堅い進撃に対し、わが北方赤軍は、独軍補給大動脈たる鉄道線を遮断(→成功すれば大崩壊)すべく、突破孔2箇所から戦車軍団を3個投入し野心的な大規模浸透包囲を行いました。いきなりこんな戦略がまかり通るようではバランスがおかしいが、それぐらいのノリでいいでしょう? 赤軍なんだから?
 当然、独軍は数個戦車師団を東南から引き抜き(リザーブしておいた師団ハイスタックを防御リザーブで師団単位燃料消費による1/2移動力移動、こうすると次ターンの通常移動もリザーブ移動も無料。これ強い)、次ターンにオーバーラン攻撃と通常攻撃とリザーブ攻撃で包囲環を切断、逆包囲。そこで当然次の手番で、赤軍はオーバーランで包囲環を切り開き、通常攻撃とリザーブで逆包囲。当然、次手番で独軍は包囲環を切り……
 互いに消化器系をキリキリさせる苦しい殴り合い切り開き合い。オーバーラン時に攻撃側損害オプションをステップロスで吸収するため、精鋭装甲ユニットがどろどろ削れてデッドパイル送りです。結局鉄道方面の包み合いでは赤軍が無理を認め、河川手前に撤退。中央部の包み合いでは独軍が下がって南方戦線を畳みます。この間、南方ではAR値4の赤色親衛歩兵が2ヘクスの厚みの壁を形成して地道に前進していました。
 けっきょく北方では戦線が進んでいないので、これが正しい進み方なりと言われもするわけですが、でもAR値4の歩兵がいないんですよこっちは。2とか3とかだし2ヘクス厚にする数もいないしー 独軍の装甲連隊の補給ポイント2T消費ぐらいで、AR2の歩兵1個師団は軽々ふっとばされるんですよー
 包み合いを止めてからは、戦線を整理し、北西端方面に機甲予備を再集結させ、油を貯めるなど、前回学習した「息継ぎのターン」に入ると進行が早くなり、北西端での新攻勢を実施して四日目時間切れとなったところで、23ターンまで進んでいました。かなりユニット密度が高いのですが、油の使い道の効率が理解できてくると進行がきわめて早くなり、プレイ感覚がおどろくほど軽くなって愉快です。

 狭いマップにユニット密度の高さ、赤軍攻勢の大勢ながらも独軍の凄みのある反撃の斬れ味、息継ぎによるターン進行の軽さ。Hube二連戦は非常に楽しい経験でした。


 もともとOCSは攻撃に燃料消費が必要なうえに、砲撃や装甲部隊のオーバーラン/リザーブも燃料依存なため、多額の燃料をつっこめば派手な攻勢が可能で、つまり、ピーキーです。ものすごい攻勢も可能だ、が、やりすぎれば効率が悪くなる。このシステムでは、どこにいつまで戦力を貯め、どれだけどのように投入するのが最も効率がいいのかが、考え所となります。
 そしてこの最適化問題の成否を分ける重要な要素が、相手方がどこにどれだけ戦力を貯め、そいていつ投入してくるのか、という要素なのですが、しかし基本的にスタックの中身/燃料ポイント配置が覗けませんから、「相手方の事情は相手方の事情として存在するのだろうが、それはそれとして、うちはうちの台所事情に基づいて攻勢計画を立てて攻め込むのだ。手持ちの情報で万全を尽くしたうえで運否天賦だ」ということになります。完全情報ゲーム的な、相手方の事情まで考えて計画を立てるプレイが弱められているわけです。(だから互いの各ターンの補給燃料ロールは隠して振ったほうが良いと思います)これはOCSの美点と言えると思います。
 そしてHubeはその密度の高さから、OCSのなかでも特に戦力投入のピーキーなゲームになっており、この美点がよく出ていると考えられます。つまり、Guderian's Blitzkriegのモスクワ前面などと比べるとわかりやすいのですが、防勢側の防御手段が部隊配置だけではなしに、燃料消費による反撃があるので、特定地点/時点での防勢側の戦力投入量の分散幅が広いのです。部隊情報が不明なのみならず、燃料配置まで不明だから、その地点の守備の堅さがどれだけあるのかわからないわけです。


 他に、独軍のレーティング5の戦闘機2枚が赤軍の4や3の戦闘機のパトロールゾーンを襲って黙らせて、その地域にシュトゥーカを投入し、機甲部隊による反撃を行うという戦術が確認されていました。かねてから「独軍は局地的な航空優勢によって戦う」とは聞いていたのですが、たしかに航空機の枚数では赤軍が勝るので、独軍戦闘機はパトロールゾーンを張りあっていては「鬼のいないところで爆撃」をされてしまいます。それよりは特定地域に穴を開けて、そこに自方の攻撃機を集中投入するほうが役に立つようです。



猿遊会例会に参加

2004年5月1日(土)、2日(日)

浜松を早朝に出発し、高速道路で乗用車5人乗りで、日本の軍事技術と理系教育、欧米の社会構造とスポーツとの関係など、高邁な会話をしたり寝たりで西船橋に着きました。その途中、サービスエリアで食事をしては負けということをまた再確認しました。
江戸川区の財力を見せつける立派な公共施設、空調完備で机も床もしっかりしてて、しかしなんかけっこう安いそうで、1人500円でいいとか、有難くも楽しい状況でした。卓が大量に立ってて心が安らぎました。
http://www.takasawas.jp/gameapes/index.php?%B1%EE%CD%B7%B2%F1
浜松組は1名がGCACWトーナメントで何シナリオも回してて、あともう1名はいろんな卓で談笑しつつ筋トレとかしてました。僕を含む3名は、OCSでIMMELMANNの佐藤さんたちにお相手頂きました。

「Guderian's Blitzkrieg II Scenario6.1 Initial German Offensive」
フルマップ2.5枚で、セロテープで固定してプラ板かぶせ、腰に手をやって眺めただけで心が豊かになります。ユニットのセットアップが済んでまた嬉しくなります。ヒトラーとかこれの700倍ぐらい楽しかったんでしょうね。
モスクワ眼前に迫るファシストの群、あらがう赤軍は戦線が粗い。
赤軍の南部(ブリヤンスク、オリョール、トゥーラ)方面を担当しましたが、自分の担当の隣(中央)の戦況はなんとか見えるが、反対側(北方)となると何やってんだかまるで見えず聞こえず、テーブルの向こう端で霞がかかっていて、趣深いです。
北・中央は森が多いのですがオリョールあたりはもう平原ばかりです。OCSではopenな地形だとCRTの「伸び」がでかく、さらに装軌ユニットが軽々と裏回りして退路断ったり補給切ったり赤軍司令部を踏み潰したり、ほんとうにいろいろな意味で平野の憎いゲームシステムです。
補給線でいうと、独軍補給段列の末端(司令部ユニット)からの補給距離が、事実上、独軍のそうしたキッツイ大包囲(弱いユニットを空軍やオーバーランでふっとばして突破フェイズに裏回って補給切ったり司令部踏んだりして全殺し)を逃れられる間合いを規定します。ですから森林は独軍補給ラインを防いでくれる、「補給を切ってくれる壁」であり、物言わぬ戦友です。植林がしたいです、安西先生……
というわけで独軍の大技の間合いから逃れつつ、といってその補給末端の前進速度を減らせるよう微妙にプレッシャーを与えつつ、また、ある程度燃料を消費してもらえるといいなあと考えつつ、ちまちま後退です。ちなみに、補給距離外といえど乾坤一擲の気合で燃料チットを自前で抱えて(補給切れチェックを手持ちの燃料食って凌ぐ気で)つっこんでくれば、大技を決めることは可能なので、ドイツ側が燃料補給のサイの目をどれだけ振っていて、どれだけ各方面に分配し、どれだけ蓄積して隠し持っているか、低い可能性ですが怖い目もあります。
意外にもこの時期には赤軍に爆撃機がけっこういて、ドイツ側より多く、制空権もひけをとらないかんじで、独軍の高いスタックにちょっかいかけたり、トラック輸送隊にプレッシャーを与えたりできて悪くない気分です。OCSでは航空爆撃時のスタック価によるごついコラムシフトが、事実上のスタック制限になりますので、防衛側に爆撃機がいると攻勢側にもプレイに「しまり」が出て良いのです。一言でいうとざまあみろって感じです。
実際のプレイはさすがに進行が遅く、モスクワ前面に増援の新品部隊が積まれ/その下に陣地が敷かれて、そうして形成された第一防衛ラインにドイツ軍がとりつくか……てなところで終わりました。何ターンでしたっけか。北部・中央部はわかりませんが、わが担当の南部は、でかい失敗をしでかしたものの、ある程度の成功とダイス目もあり、グデーリアン以上の突進は防げたように思います。
失敗というのは、ブリヤンスク西部からの圧迫が薄く、独軍の歩兵連隊がずらーと並んだまま燃料も使わず黙ってたので、平和で安心とばかりこちらの歩兵も黙って大量に立ってたことでした。数ターン後北翼に浸透されてブリヤンスクおよびそこから北東に伸びる鉄道を切られた時に、さあ逃げなきゃと思ったら、いったん補給が届かなくなった歩兵ってもうどうにも。動けん。ブリヤンスクに躍り込んできた独軍ユニットはたった2枚のくせに練度高いわ手持ちで燃料抱えてるわで、除去できないし、しようとしてした攻撃でなけなしの燃料が半減するし……おそるべしドイツ切り込み隊。かなり無駄に飢え死にしてしまいました。GBの赤軍は2個自殺すると1個増援に帰ってくる「脱出」ルールがあるのでまだマシですが、もう少し早く逃げ出すべきだったようです。
一方、森が無くきびしく思えた平野のほうでは、独軍は一本の棒のように、南西からオリョールを経てトゥーラ行きの道路を進んでいくわけです、が、マップ南端の山地とその鉄道には、彼らの戦力はあまり向けられず放置されていました。そこでわが赤軍はその山地の鉄道から、補給線を届かせて、独軍補給段列の側背を脅かしました。具体的には騎兵旅団がここから一騎、またそこから一騎とつっこんで独軍の補給線を妨害し、ついでに航空爆撃の観測兵をし、その除去に時間と燃料を使わせる。防衛側といえどそういう大きな移動ができたので、楽しいプレイでした。
4月の例会でプレイしたTCSのまさにそのムツェンスクらへんで、燃料使って陣地掘り、高練度のNKVD仕込んで攻撃を撃退しましたが、このサイ振り1回があの2日間かよと思いました。
NKVDはコマが赤いのですが(当然)、戦力0でスタックの練度を4にしてステップロスは最後という督戦バージョン(再建不可)と、戦力2で練度1の単なる普通の雑魚バージョンとの2種類があります。これらはスタックの下のほうに隠せて、OCSのルール上、上のほうの数枚しか対戦相手は確認できませんので、横から「なんか赤い」とだけ見えることになります。よって雑魚か当たりかの読み合い勝負が微妙に発生し、さりげに味わい深く作ってあるなあと思いました。



2004年
浜松ボードゲーム同好会第6回例会
 浜松ボードゲーム同好会第6回例会でした。

◆3月13日(土)
 まず主卓が、OCS Korea the Forgotten War シナリオ5.2「北鮮の南侵」。"名古屋唯一の"OCSerを迎えた2v2。OCSなのに案外ユニット数が少なく手頃で、エポック朝鮮戦争に毛が生えたぐらい。序盤、時間と距離を稼ぐべきだとの信長参謀総長と、ユニットを失うぐらいなら土地を失ったほうがマシだとの伊藤将軍との論争がはげしく、どんどん引いていったところ、侵攻スケジュールを1ヶ月とか前倒しされ、釜山までわしわし浸透されてボコられました。しかしこれは、途中で南北戦争(GCACW)に浮気して職務放棄した総長の責任も大きいと考えます。その報いで、はにまるジャクソンにボコられていたようです。また私自身は本来自他ともに認める左派であり共産主義者でありまして解放された人民たちと偉大なる金指導者に手向かうのは本意ではなく……あとナポレオニックで何かユニットのきれいなゲームの卓が立っていたと思います。

◆3月14日(日)
 反省戦としてOCSの同シナリオを信長さんと再戦。13日にたらいさんに貸して頂いた児島襄の『朝鮮戦争』が激燃えだったのでいいかんじです。韓国軍首都師団の金准将とか超かっこよく、日本刀かざして「あの高地を必ず占領せよ。占領せず後退すれば銃殺する。進めッ」などとまあ勇ましいこと。日本も悪いことしたなあ…こんなかっこいい軍人育てちゃって…と思いました。
 引き過ぎとの指弾をあびたので今回はソウル固守、と粘ったら本当に全周包囲されて、オーバーランで内側からこじあけて(外側から開ける戦力いない)脱出したものの、司令部ユニットは移動タイプがトルックなので燃料がないと動けず、といって補給切れ死亡はしないので、敵中に一枚残り、ソウル陥落を3日間遅らせて玉砕しました。でぶの蔡少将は河東でなくソウルで誇りのために死したわけです。また、パトロールゾーンを形成している北鮮Yakに直接セイバーをぶつけ、黙らせてから航空阻止で燃料やユニットの輸送/移動妨害を行ってみたところ、ちゃんと効いたようです。しかしそれにしてもZOCのないOCSで韓国軍にはユニット数が足りず、T34がびゅんびゅんすごい距離を走れるので、戦線が引けてるのか引けてないのかぜんぜんわからないとても恐ろしいゲームでした。7月中旬に大田危うし、ぐらいの史実気味の進度にはなりましたが、地上戦のサイの目が韓国側の逆奇襲連発で精鋭連隊を5~6個ふっとばしてそれだったので、まだ撤退戦に改善できる点がいろいろありそうです。
 前日と同じナポレオニックの卓が立ってましたが、3時間ぐらい、スタックの一番上に砲兵が載せられるとか載せられないとか、それだとゲームが全然違うよとかルールの話で盛り上がっていて、じゃあ昨日遊んでたのはいったいなんだったんだとか思いながら横耳で聞いてました。また信長公記が立って、小さく駒数が少ないのに展開が撚れると評価されてました。あと積み木のナポレオンが立って赤と青とが綺麗でした。



2004年
浜松ボードゲーム同好会第5回例会でした。

2月7日
「Burma(The Gamers/MMP)」
OCSです。日本軍2人と連合軍1人。南方からの攻勢を担う第33師団を受け持ったら、ユニット数的には日本軍全体の1/5程度なのに、砲兵はたくさんいるし道路は良いしで機動が多くお得でした。北方で中国軍が北端から東端へ補給道路を啓開しようとしてて、それを押しとどめてる日本軍といわば第二の戦場になっているのですが、インパール前面を攻め込んで航空爆撃を使わせると北方の中国軍の攻撃が止まり、中国軍が攻撃を(英米軍の航空爆撃を使って)かけるとインパールが押し込めるというトレードオフになってました。
自方戦力の把握と計画とに忙しくて、あんまり相手側のスタックや補給/増援状態をチェックしていないので、「相手方の事情はよくわからんがうちの都合ではここで攻めるのが良いのだ。行け!」とつっこむと飛行機が出払ってて蹂躙できたり、逆に補給ポイントが届いててリザーブ砲兵の全力砲撃をくらってふっとんだりするのが楽しいです。ルール的にも、一番レーティングの高い部隊をスタックの上に載せてその下は覗けない、などがあるので、相手の事情をあんまり知っちゃダメー、自分の台所の都合で悩んで突っ込んで悲しんだり喜んだりしろ、という思想を感じる昨今です。
日本軍の一般補給は徒歩扱い(通常は車輌扱い。OCSの謎のひとつですが車輌より徒歩のほうが移動が事実上有利)、燃料食って凌ぐのも通常の1/5とかの粗食でOK、その他細々とした補給関連の優遇措置ルールのため、インパール北側のコヒマ間道(連合軍のインパールへの兵站路)を脅かす第31師団の無補給山岳浸透行軍はかなりの脅威となっていました。日本軍はステップロスしたユニットが少しずつ戻ってくるし……しかも所属師団司令部に直接。そこまで優遇されればたしかにコヒマへ向いますけれども、プレイヤーの感覚としては、コヒマが落ちないのは連隊数不足と砲兵力不足のためであって、補給はどうにかなる、日本軍の兵站組織屈強、です。変です。
おそらく、ここが一番インパール作戦の気の狂っているところなので、ルールかデータか解釈か展開か、どこかしらが狂ったものにならざるをえないのでしょう。どうしたもんでしょうか。
補給に日本軍特殊ルールをつけてコヒマへ行かせるより、たとえば移動に日本軍特殊ルールをつけて、「ここでアクションレーティングチェックに-2成功すれば追加移動力1.5が生まれて間道を遮断できる!可能性は低いが、ギャンブルだ!」→「やっぱり失敗したか。また1ステップロスだぜ。よーしもう一回」にしたほうが飢餓ッディな表現にならないだろうかと思いました。
東方では英軍空挺部隊が飛行場を襲撃して確保、空挺堡化に成功していました。他にも鉄道線遮断などに活躍しており、日英双方で無補給下精鋭部隊の苦闘が描かれていて格好良かったです。
全体にOCSは、「この状態で殴れないようじゃ何にも殴れない」という戦闘で逆奇襲くらって大崩壊したり大突破したり、あるいは「厳しいがここでバンザイ奇襲して突破モードになればインパールに届く! ……あんぎゃー」という、必死で細かい作業をした末にマッチの城が吹き飛ぶ派手なカタルシスがあって愉快に感じます。


「Operation Typhoon(SPI)」
僕より1歳年下、という、古くて若いゲームで、ドイツ2人ソ連1人でやってました。ソ連は暇なんだそうで、実際暇そうでしたが、もっとドイツ軍を強力にして史実よりずっと奥へ、モスクワ落ちるぜ?みたいなとこまで行かせてやって、スターリンが半泣き必死で防戦するような、ソ連の忙しいゲームがあったら楽しいだろうなと感じました。


「UP FRONT(AH)」
カードの偏りが極端で、カウンティングして河が切れたとこからの移動でハメていじめ状態だったとかどうとか聞こえてました。
カウンティングは苦手です。半分使ったら切りなおせばいいのにとか思いますが、でもそこに味があるとかそういう話になるのだろうな。


2月8日

「Burma(The Gamers/MMP)」
7日からの続きです。2日使うと、しっかり遊んだという気がしてやはり良いです。


「America Triumphant: The Battle Of The Bulge(Avalanche Press)」
アメリカの大勝利、って変な名のバルジだなと思ったら第3軍の反撃までをやるのだそうで、まずドイツが突出部を作って、そこに脇からパットンが突出してくるという、バルジの中にバルジを作るゲームのようです。マップが白に濃緑濃青で派手だなと呟いたら、アバランチの力はこんなものではないとか言われて、Winter Furyを見せられました。箱を開けた瞬間に膝が砕けました。折りたたんだ状態のマップが箱より2センチほど大きくて、端を曲げて納められている……何が起こっているんだ。そしてマップ一面にまんべんなく撒かれた三角形の木。立体視しろというのか? そしたらまだまだこれからだと言われて、Blood on the Snowを見せられて、色盲検査でした。
内容は、チット引きで司令部単位で動かすゲームだったみたいですが、18時の時間切れでパットン先生の来臨はならず、残念でした。


「太平記(GameJournal)」
未プレイだという幸せ者がいたので熟練者がインストしましたが、初戦を素早く押し切ったのは当然として、二戦目にして6点とかつけられて事実上敗北するのは、不甲斐ないと思いました。熟練者は、サイコロが1命中だったらとっくに勝ってる、おかしい、ありえないと三百回ぐらい言っていましたが、前々回甲越軍記で初心者をボコっていた報いであり、考えることは多いのに展開は激変する良ゲーであることだなあと感じました。



2004年
浜松ボードゲーム同好会第4回例会

1月11日(日)

・アドミラルグラフシュペー だったと思う
弾薬庫直撃で男らしく一発轟沈、とか聞こえてました。

・Yom Kippur(SCS)
第四次中東戦争。戦闘結果表のそこかしこに配置された△マークによって、攻めても守っても押しても押されても、イスラエル軍戦車がエジプト軍歩兵の対戦車ミサイルでステップを飛ばされていくというしくみなのだそうです。AT-3サガーがどうのこうの。イスラエルもエジプトも必死だなあと思いました。

・Tunisia(OCS)
北アフリカ。初プレイ+経験1回 連合 vs 熟練者 枢軸。
自由フランス軍が動かせるなんて超燃えでした。「われわれはラジオで、祖国が一日一日死んでいくのを聞き、神を呪っていた。……」しかも、結構レーティングが高く、攻撃の先鋒に立ってステップロスを担ってて、格好よかったです。
砲兵を集中して枢軸軍の第一線を破り、橋頭堡への反撃を逆奇襲で2ユニットロスさせ、チュニスに隣接して勝利しました。枢軸軍は劈頭ちょっと引いて、砲撃をすかしたり、機械化に油を使わせたりするといいのかな。
一級道路の1/3移動力で増援がびゅんびゅん前線に到着して、司令部からの戦闘補給も余裕で届くチュニジアは、トラックでの蛙跳び補給など要らず異常に戦いやすく、近代的で素晴らしい国だと思いました。朝鮮?ソ連?どこの田舎ですかね。
機械化がいきわたってて油食いな米軍歩兵が、攻撃に参加させてられないので、気まずい連中だなと思いました。やっぱり近代戦では、油を食わず砲兵の活動を圧迫しない徒歩歩兵こそが、砲歩共同を実現できて強いのだなと思いました。

・Blue vs Grey
カードとエリアで、マップがこじんまりしたゲームで、見た目かわいらしいなと思いました。

・ハリコフ1941-43
歩兵の対応移動がどうとか、ルールチェックとかしてました。必死だなと思いました。




2003年
浜松ボドゲー同好会第3回例会でした。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~motoi-s/HBC/

12月13日(土)

「Guderian's Blitzkrieg II(The Gamers/MMP)」
10/2歩兵に誤認された2/10騎兵(見間違い)がドイツ軍の補給トラック縦列を襲撃してグデーリアンが干上がっていたそうです。

「KOREA: The Forgotten War(The Gamers/MMP)」
ルールチューター付きプレイで、釜山防衛線が守りきられていたようです。

「激闘!マンシュタイン軍集団(GameJournal)」
8ターンまでプレイ。海軍提督(海戦ゲーム専門)に率いられたソ連軍が見敵必戦の闘志もえる戦いぶりを見せました。
対するドイツ軍はリスキーなロストフ前面での大包囲を試み、成功させて2GA/5SAを孤立化撃滅しました。
いくら戦意喪失して1戦力だからって足止め用に置いて行かれる枢軸同盟国軍はいい面の皮だと思いました。
そんなだからますますやる気がなくなって、それでますますとっとく価値が下がるわけで、嫌なフィードバックループだなあと思いました。

「甲越軍記(GameJournal)」
詳しくは不明ですが毎ターン仕切りなおしてぶち当たりにいくので相撲みたいだなと思いました。

「D-Day(翔企画/国際通信社)」
詳しくは不明ですが「ブラッディソード」だったそうです。



12月14日(日)

「Guderian's Blitzkrieg II(The Gamers/MMP)」
第何ターンかに5の目が出て泥濘化し、ドイツ側の通常補給が届かなくなってモスクワ前面よろしく戦線を後退させざるをえなくなっていました(※訂正。通常補給には天候は一切影響しません。このプレイは誤り)。
最後には樹皮スープを求めて独ソ兵が森林へクスを奪い合う死闘が演じられていたようです。

「KOREA: The Forgotten War(The Gamers/MMP)」
北朝軍が、テグ方面をチューター、馬山方面を新米将軍で担当。北朝だしブラッディにgo!とつっこんだらActionRating4の部隊が景気よく溶かされて攻勢停止。補給は東部戦線よりずっと楽ですが……
Reserve指定された砲兵の阻止砲撃で混乱くらって攻撃失敗→国連軍ターンに海兵隊の反撃で潰滅 というコンボがきれいでした。
攻勢側がReserveの使い方をきちんとマスターすべきという宿題が発生。
米軍の航空攻撃は、飛行機なんて移動妨害と戦闘時支援ぐらいだろ、という先入観をくつがえし、軽々とステップロスを叩き出してびびりました。
国連軍側は補給ポイントと増援を同じ輸送力で運ぶので、その案配がたのしげでした。日本には補給ポイントが無限にあって航空機整備も無制限なので、日本最高、不沈空母マンセー、とか言ってました。負けてなお統一をはばむイルボン、ゆるすまじニダです。

「Stonewall's Last Battle(AH/MMP)
「Here Come The Rebels!(AH/MMP)」
図表がたくさんあってルールもごちゃごちゃしてましたが、移動のサイコロ振りが楽しい。
兵隊は走るのが仕事、へばるまで走って座り込んで守れ、って感じ(疲労ルール)で面白かったです。
超連続イニシアチブ&6しか出さないジャクソン/スチュワートが、初心者南軍にいい勝負をさせてくれました。
気合の入りまくったマップにアメリカ人の郷土愛が感じられて微笑ましかったです。その気持ちを他国にも向けてください。

「Hammer of the Scots(Columbia)」
詳しくは不明ですが"ブレイブハート"のエドワード一世はかっこいいなと思いました。
あと「ぅあーちゃーーず!!」という号令がしびれると思います。

「ワールドタンク ディビジョン(ジャイブ)」
詳しくは不明ですが河を*含んで*区切られたエリアがかっこいいと思います。

「フリートバトルズ(HJ)」
詳しくは不明ですが箱絵がかっこいいと思いました。

「キエフ奪回作戦(GameJournal)」
詳しくは不明ですがマップとコマにかわいげが少ないなと思いました。



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20040911 作成。
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