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エイブアゴーゴーゴー

 横スクロールアクションアドベンチャーの傑作、エイブアゴーゴー(原題Oddworld: Abe's Oddysee──オデッセイの綴りに注意)の攻略のヒントです。

 プレイステーションソフトとしてGAMEBANK(オリジナルはOddworld Inhabitants)から発売されたエイブアゴーゴーはこのジャンルの作品として素晴らしい完成度をもっています。
 異星の食品工場で働く土着民マドカン族の一人エイブは、工場を支配するグラッコン族がマドカン族の元気エキスを吸い取って製品にしていることを知り逃走します。マドカン族の長老に導かれ、試練を経て成長したエイブは、仲間たちを救うために再び工場へ帰還するのです……

 ゲームシステムは「プリンスオブペルシャ」の流れを汲むもので、短く区切られたエリアを様々な障害をくぐり抜けて進んでいく、パズル性とアクション性の強いゲームです。
 「アウターワールド」や「フラッシュバック」、「メトロイド」「ロックマン」等が好きな人ならばこのゲームの魅力がわかるはずです。

 グラフィックのクオリティは非常に高く、インダストリアルな食品工場ラプチャーファーム、静謐なオッドワールドの夕暮れと夜、昼なお暗い神秘的な森の中に苔むした巨大な石像の並ぶマドカン族の聖地モンサイク等、匂い触れることさえできそうな濃密な存在感を作品世界に与えています。
 挿入されるムービーも見事で、異星人であるエイブや敵役のグラッコン、スリッグらが生き生きと描かれ、その動きはユーモアを感じさせながらも生物としての説得力をもっています。

 この素晴らしいゲームをより多くの人が楽しめるよう、プレイをするうえでの指針となる情報を紹介することにします。
 こうしたゲームではネタバレがその楽しみを大きく損なうので、具体的な攻略の手順は記しません(それらを知りたい方はSOFTBANK刊の攻略本か、あるいは英語ですがSinjin's Oddworld WalkthroughGameWinnersなどを調べてみるとよいでしょう)。
 ここではそれとは違うレベルで知っておいた方がよいことを書きます。



操作方法


 まず最初に、様々な動作を試してみましょう。何ができるのかを知ってからプレイすることが大事です。


十字キー横……歩く
十字キー上……ジャンプ・上る・ドアや穴に入る・立つ・乗る
十字キー下……下りる・しゃがむ

R1………………押しながらで走る
R2………………押しながらで忍び歩き

×ボタン………しゃがむ・押しながらで転がる・走りながら転がる
△ボタン………ジャンプ・走りながらジャンプ
□ボタン………アクション
○ボタン………投げポーズ(その状態から十字キー4方向で投げる)

L1………………押しながら○〜△ボタンでゲームスピーク
L2………………押しながら○〜△ボタンでゲームスピーク

スタート………ポーズ・メニュー

L/R2つ押し……チャント



 ゲームスピークは仲間のマドカン族とコミュニケーションをとるために使います。まず「ハロー」、そして「カモン」でついてきてくれます。その場で止まっていてほしいときは「待ってて」です。仲間は転がったり、足場を上ることはできません。
 鳥の輪がある場所まで行ったら、チャントでワープゲートを開いて仲間を逃がすことができます。

 エイブに合い言葉やパスワードを聞いてくるマドカンもいます。合い言葉は、まず「ハロー」と挨拶を返してから、相手の言葉を真似てください。パスワードは、どこかにある言葉の組み合わせを聞いてそれで応えなければなりません。
 なお、最後は必ずL2+○で結ぶのがマドカン族のしきたりです。

 チャントでスリッグを操っている際には、スリッグの言葉で喋ることができます。これは他のスリッグや、スロッグに通じます。



セーブとロード

 ゲーム中のセーブはスタートボタンを押して出るメニューから行います。
 セーブデータには、最後に通過したセーブポイントとそこでの状態が保存されます。救出した仲間はもちろん、敵や、持っている石や爆弾の数などの情報も保存されます。
 セーブポイントは一度通過すると消えますが、他のセーブポイントを通過してから戻ってくると復活しているようです。この現象を利用できる場所ばかりではありませんが、難しい手順の連続する場所ではたいへん有効です。
 セーブデータは、winpsmやmccsといったPSメモリーカードリードライタを利用するなどしてこまめに保存しておくと安心です。



キャラクター紹介

エイブ…………主人公です。工場で働く100人のマドカン族の中で唯一、チャントを使うことができます。

グラッコン……ラプチャーファームを支配している種族で、マドカン族の元気エキスを吸い出して栄養スナックとして製品化しています。その中の親玉がモラックです。

スリッグ………ラプチャーファームの警備員で、強力な銃を持ち、すぐ発砲します。エイブのチャントで彼らを操ることができます。

スロッグ………スリッグの番犬です。ところどころにあるスロッグ小屋には何十匹ものスロッグが潜んでいます。

スクラブ………パラマイトとおなじく古代からマドカン族に神聖視されていた生物で、大きなくちばしをもち、凶暴で縄張り意識が強く、2匹が同じ場所で出会うと、どちらかが倒れるまで争いをはじめます。

エラム…………マドカン族が乗騎する動物です。ハチミツが好物ですが、ハチは嫌いです。

パラマイト……神獣としてマドカン族に神聖視されている生物です。体は小さく、1匹だとエイブの周囲についてまわるだけですが、行き止まりに追いつめられたり2匹を一緒にしたりすると、突然凶暴になって襲いかかってきます。が、好物の果物を見るとそれに夢中になってしまいます。

ヒント虫………蛍のように光っている虫の群れで、チャントするとエイブにヒントを与えてくれます。

シュリクール…マドカン族に伝わる伝説の存在で、人々を救うとされています。



障害など

地雷……………鏡餅形をしています。エイブや石などが触れると爆発します。

クラッシュマシン………………回転しながら上下する刃の集合体です。停止状態でも刃に触れると死にます。多くの場合、レバーによって操作できます。壊せません。

チャント防止装置………………赤いコアをもち浮遊している機械で、これのある場所ではチャントが邪魔されます。爆弾などで壊すことができます。

電磁壁…………青紫の電撃が走っていて、触れると死にます。

コウモリ………一定のパターンで飛び回っている生物で、触れただけで死にます。スペランカーです。

浮遊地雷………一定のパターンで移動したり、特定の範囲内に入ると追ってきたりするイガグリ状の地雷です。

回転地雷………一定のパターンで点滅している円筒状の地雷で、脇にしゃがみ、緑になったときを狙って□ボタンを押すことで解除できます。またその後再び活性化させることもできます。

漏斗爆弾………三角錐形をした爆弾で、触れただけでは爆発しません。スイッチを押すと一定時間後に爆発します。

ハチの巣………近くにいくとハチがたかってきて、そのままだと死にます。その時には他の生き物になすりつける必要があります。巣は破壊できる場合もあります。

センサー………赤い棒状のレーザーを用いた、動いているものに反応するセンサーです。

スロッグ小屋…一定の範囲に入ったり、物音を立てたり、特定の操作をしたりすると多数のスロッグが出てきます。形は様々です。





電光掲示板……いろいろなヒントとブラックなユーモアを与えてくれます。

掲示板…………現在ラプチャーファームに働いているマドカン族について知ることができます。逃亡者が、エイブが助け出した仲間の数です。

案内板…………前に立って十字キー上で、現在位置、現在のエリアのマップと仲間の位置、現在のエリアにいる仲間の数がわかります。仲間の数とその表示が食い違っているのは、隠しエリアは表示されないからです。

石板……………マドカン族に伝わる伝承やヒント、パスワードなどを教えてくれる石です。前に立って十字キー上で読めます。

レバー…………脇に立って□ボタンで引くことができます。

リフト…………エイブやスリッグが真ん中に乗って、上下に動かすことができます。

ボムマシン……卵形の大きな機械で、前に立って十字キー上で爆弾を出してくれます。爆弾は、しゃがんで拾います。場所によって一度に入手できる数が違います。

石袋……………触ると石を出してくれる袋です。石の性質は、爆弾とほぼ同じです。

果物袋…………同じく、果物を出してくれる袋です。

引き輪…………ジャンプして引っ張る輪っかです。

びっくり穴……飛び込むとさまざまな場所に飛び出します。木の葉が舞っている状態とそうでない状態とがあり、レバーなどによって変化します。

火打ち石………レバーで点火する炎のかごです。スクラバニアやパラモニアの試練の目的となるものです。

チャイム………スクラバニアやパラモニアの試練で、扉を開くためにチャントを使って特定のメロディで奏でる必要があります。


鳥の輪…………チャントによってワープゲートを開くことができます。ワープゲートには仲間を救うためのものと、エイブがジャンプして飛び込み、他の場所へ移動するためのものの2種類があります。鳥は逃げ散ってしまうことがありますが、画面を切り替えると戻っています。中に数字のある輪は、それだけの数の仲間をいっぺんに助けることで、ある効果を得ることができます。



アクションの性質

爆弾や石や果物…………………ボムマシンや袋から取り出し、しゃがんで拾いますが、足場の縁に落ちてしまうと拾えなくなることがあるので注意が必要です。拾ったら、○ボタンを押して手に持ちます。ボタンを離すとまたしまいます。ボタンを押した状態で十字キーの上下左右いずれかを押すと、それぞれの軌道で投げます。また、しゃがんでいても投げることができます。爆弾は、手に持ってから一定の時間がたつと爆発します。セーブポイントを通過する際にこれらのアイテムを十分な数持っておくとよいでしょう。

R1………………R1を押しながらだと、振り返るのも速くなります。

ジャンプ………ジャンプは立った状態からでも走りながらでも、△ボタンの押しっぱなしで連続して行うことができます。

暗がり…………暗がりでは、スリッグがこちらを向いていても気づかれません。立ったりしゃがんだりすることもできます。ラプチャーファームのエリア1には、仲間が暗がりに配置されていて非常に見落としやすい場所があるので注意が必要です。

危ない!………チャントしてスリッグに乗り移り銃を撃つ際に、射線上にマドカンがいる時には、「危ない!」と一声かけて伏せさせましょう。



エンディングの種類

 救出したマドカン族の仲間が99人中49人以下だと、バッドエンドになります。
 救出したマドカン族の仲間が99人中50人以上だと、グッドエンドになります。
 救出したマドカン族の仲間が99人中99人だと、スペシャルメッセージとボーナスメニューが表示されます。



仲間の配置

ラプチャーファーム1……
 ストックヤード脱出までに28人の仲間がおり、そのうちの半数、14人は隠しエリアにいます。

ストックヤード脱出……
 ストックヤードには全部で12人の仲間がいます。
 1人は表に、残りの11人は隠しエリアにいます。

モンサイク目覚め……
 モンサイクには仲間はいません。

スクラバニア……
 スクラバニアには仲間はいませんが、スクラバニアの寺には6人の仲間がいます。
 まずスクラバニアの寺に入ってから寺の中心に行くまでに隠しエリアが1つあり、そこに2人の仲間がいます。
 スクラバニアの寺の中心には10個の扉が並んでいます。英語を読むときのように左から右、上から下への順番で数えるとすると、1番目の扉が最初にここに入ってきたときの入口、8番目の扉が最後に開く出口です。
 9番目の扉の部屋のどこか、および10番目の扉の部屋のどこかに隠しエリアがあり、それぞれ1人、3人の仲間がいます。

パラモニア……
 パラモニアには仲間はいませんが、パラモニアの寺には3人の仲間がいます。
 パラモニアの寺の中心には8つの扉が並んでいます。左から右、上から下へ数えるとすると、1番目の扉が最後に開く出口、6番目の扉が最初にここに入ってきたときの入口です。
 7番目の扉の部屋のどこかに隠しエリアがあり、3人の仲間はそこにいます。

ストックヤード帰還……
 ストックヤード帰還では仲間はいません。

ラプチャーファーム2
 残り50人の仲間のすべてがラプチャーファームにいます。
 まずエリア1に25人の仲間がいます。
 次に、巨大なボールに乗って進んだエリア2に9人の仲間がいます。
 さらに進んだエリア3に10人の仲間がいます。
 エリア4には6人の仲間がおり、これで全てです。



最後に

 このページは、エイブアゴーゴーを紹介し、その上で、はじめてエイブアゴーゴーをプレイする人が99人の仲間全てを救出できるよう、余計な苦労を省くことを目指して作ったものです。
 余計な苦労とは「しまった1人足りない、また最初からだ何てこった」です。私は、それをやりました。そして思いました。「最初から1人もとりこぼさないように確認しながら進むべきだった。そしてそれができるよう、大まかにでもどこに何人の仲間がいるかが分かっていればどんなにか余計な苦労が省けたことだろうか」と。
 つまり、上記の「仲間の配置」があったらどんなにかよかっただろうか、と。
 ですから、作りました。今やある程度古いゲームでもあり、商品としても成功しなかったソフトだそうですが──しかし素晴らしいゲームです──どなたかのお役に立てれば幸いです。
 では、挑戦してください。



参考リンク

GT INTERACTIVE
Sinjin's Oddworld Walkthrough
※国内ではまとまったコンテンツが見当たりません。それがこのページを作った動機の一つでもあるのですが……
アツシヤ まだお若いのにごついゲームのファン。great(゜∀゜)b
アツシヤにAbeの紹介ページ追加。奇妙な出会い 製作会社の紹介やインタビューなど、読みやすく濃い。消す予定らしいので、容赦なくミラー:奇妙な出会い

更新履歴

1999.12.24 掲載
2000.1.23 スクラバニア・パラモニアの寺の扉の数え方の誤りを訂正
2004.1.27 製作会社紹介/インタビュー日本語訳へのリンクを追加




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