ポピュラス・ザ・ビギニングのメモ

 Populous The Beginningをクリアした。対CPU戦の戦術などについて、記憶が新たなうちに書き留めておくことにする。私はMD版アドバンスド大戦略やアドバンスドパワードール2のプレイを中断したままにしているのだが、わずか数年のうちに驚くほどいろいろなことを忘れてしまうものだ。事故によって記憶障害を起こし、意識や思考は正常なのに、毎晩その日の行動をテープレコーダーに記録し、毎朝それを聞き直さなければならない人という話を、実話だったかフィクションだったか、おぼえている。
 しかし、これからプレイする人にとっては読むとつまらなくなるだろうし、一体だれが読んだら意味がある文章なのだろうか。たぶん読まれるべきでない。これは私が書きたくなったから書いた文章だ。

ユニット

 戦闘員のうち、最も重要なのは宣教師である。このゲームの戦闘には宣教師戦ともいうべき要素があり、これは現代戦ステラテジーゲームにおける制空権の確保にも似た重要性をもつ。宣教師は序盤からある程度養成して敵の襲撃に備えるべきであり、また、どんな部隊にも十分数含めたほうがよい。
 炎戦士は乱戦や正面からの突撃にはあまり向かないが、高地の防御には強力である。見張り台に入れるとなおよい。
 逆に戦士は突撃と乱戦、および建造物の破壊に優れ、敵本拠の速やかな根絶に役立つ。しかし、行動にはかならず宣教師を同伴させるべきである。

CPUの攻撃への対処

 CPUの攻撃には何通りかある。数人〜十数人の小規模な攻撃部隊の襲撃に対しては、十分な数の宣教師と戦士で処理できる。スパイはそんなに深刻な被害をうまないが、戦闘員を陣地内に分散して配置することで対処できる。
 シャーマンを伴う主力部隊の侵攻に際しては、まず真っ先にシャーマンを倒すことを考えるべきである。シャーマンは強力な妨害魔法を使う場合があるし、蜂をはじめとする補助魔法も戦闘員の戦いに大きな影響力をもつ。
 一度敵の攻撃をうけた後は、侵攻ルートがほぼ予測できるので、高台などの有利な地形を選びあるいは造成して迎撃の用意を整え、また腐食などを配置しておくと有効である。
 風船や船に対しては、炎戦士を載せた見張り台が数基あると勝てる。十分な数を、できれば高台に密集させて配置すれば、死の天使を倒すこともできるが、CPUによる死の天使は、単独では、陣地造成と人口増加が安定していれば無視してしまい、時間による消滅を待つこともできる。

地形の利用と造成

 このゲームはコマンドアンドコンカー型のゲームではあるが、高低の激しい地形の利用と造成に大きな意味があり、それがポピュラスらしさになっている。侵食によって低地を海に変えたり、土地隆起や平均化によって登攀不能な崖をつくることで、敵の侵攻ルートを制限し、有利な迎撃を行うことができる。特に敵地と自陣が細い地形で繋がっている場合は、早い段階で侵食を使うことで、襲撃自体が防げる。
 このゲームにおいて高台は、シャーマンの魔法および炎戦士の射程を広げ、また下方からの接近を遅くし、転落を起こさせるなど、さまざまな点で非常に重要である。崖で囲まれた高地に築いた陣地は、防備に極めて固い。出撃および木資源の採取のために低地への斜路を一つ設け、坂の上に数本の見張り台と炎戦士をはじめとして防御部隊を置くと、地上部隊による襲撃はほぼ退けることができる。

シャーマン単独行での攻撃

 防備が固まり、人口が十分増えたら、シャーマンによる攻撃をかけることができる。風船によって単独で敵地に赴き、重要施設の破壊、戦闘員の削減、敵シャーマンの継続的暗殺などを行う。風船がなければ船でもよいが、行動可能な範囲などで劣る。重要施設とは戦闘員養成設備、風船小屋、造船所などである。
 シャーマンの単独行における危険は炎戦士のみといってよい。炎戦士による攻撃は続けて2度受けると死ぬので十分に注意しなければならない。最も危険なのは、あまり登場しないが、風船に載った炎戦士である。やむをえず接近する場合にはあらかじめ蜂をいくつか放っておき、すぐに退避する準備をしておくべきである。海上で蜂と遭遇させれば、風船から落として溺れさせる事もできる。次に危険なのが見張り台とやはり炎戦士の組み合わせであるが、ぎりぎりの射程から雷によって一撃で倒せる。さらにやはり、地上の炎戦士も危険であり、接近されてはならない。
 重要施設や見張り台の破壊には、海があれば侵食を用いるのが確実だが、竜巻や火の雨などもダメージランドが残るため強力である。前述したようにシャーマンを妨げうるのは事実上炎戦士のみなので、炎戦士養成所や見張り台は特に重要な目標である。また、敵シャーマンの待機場所および聖地への侵入路を確保できれば、雷などによる暗殺を継続的に行うことができる。養成設備の破壊が敵戦闘員の削減につながるわけだが、戦闘員を直接攻撃する場合には、攻撃魔法や腐食、混乱などを用いる。死の天使も強力だが、この場合にも炎戦士の数を十分減らしておかないと有効でない。

襲撃と根絶

 敵戦闘員を十分減らしたら、襲撃部隊を編成して突入させれば、速やかに敵陣を壊滅することができる。ここは戦士の建物破壊能力が発揮される場面であり、宣教師も敵残存勢力を吸収するのに役立つが、炎戦士はあまり有効でない。

よいゲームとして

 CPUの襲撃部隊はこちらの本陣を目指してくる。木材採集のために遠出した勇士を狙われたりしたら厳しいのだが、そうしたことはない。この手のリアルタイムゲームでは、CPUに多方面でちくちくと襲撃されるとプレイヤーは対処できず不快であろう。
 しかし、木をとりに敵拠点まで行って死ぬ勇士は不快である。どうにかならないだろうか。木をとるときは敵に近づかないとかしてほしい。
 移動不能によって手を上げて死ぬ連中は不快である。あまり意味もなさそうだし、死ぬのはやめてほしい。
 建物の指定のコリジョンが正確なのは、地平線近くの建物を指定するうえでたいへん良い。が、ユニットが遠くても大きさが変わらないのは、すわ敵の襲撃かとどきどきする。
 からっぽの家は無駄だが、勇士を選択して家に入れるのは面倒である。家に入れ、という命令がほしかった。
 敵ユニットの体力を見れても良いと思う。どの攻撃がどれだけ効いているのか、特に死の天使などには知りたい。
 木不足に悩むのはあまり楽しくない。木を生やす魔法でもないものか。ポピュラス2にはあったよね。とりすぎてはいけない、というのなら、最小の木はそれ以上とらないといった命令ができてもいいかもしれない。
 平均化でダメージランドが回復しても良いと思う。
 ストーンヘッドへの祈りの所要時間がわかっても良いと思う。
 各部族の人数がわかっても良いと思う。神託とかいう比較的ローコストな魔法で、敵部族のその時点での構成がわかったりするのもいいかもしれない。
 船が接岸する際の動きは馬鹿であり、上陸強襲作戦時など非常に不快である。どうにかなってほしい。
 2人しか載れない気球はともかく、船でピストン輸送する際に誰か1人ユニットが載っていないと移動させることができないのは面倒である。船は単独で移動できてもいいと思う。ただし、じゃあ船が奪えなくなるではないか、という問題はある。
 土地を単独で隆起させる手段が火山のみ、というのはどうなのだろう。まあ、山をつないで高地をつくるのも楽しいが。
 スパイはこちらからは使いにくいし、やられても不快なので、なくてもいいかも。
 ウォークラフト、エイジオブエンパイア、スタークラフト等、類似の、優れたゲームもずいぶん増えた。たぶんこれらのゲームはポピュラス(第1作)の子供か孫かにあたるのだろう。それらはどれも勢力によるユニットの違いを導入しているが、ポピュラスザビギニングではユニットは等しい。ゲームバランスはとりやすくなるが、欠点ともいえる。
 しかし、地形の造成・変成を行えるのはポピュラス直系たるポピュラスザビギニングの特徴である。このポテンシャルは高い。隆起・侵食のみでなく、森を茂らせたり(もちろん敵陣に生やしてから火をつけるのだ! 当然切って資源にもできる)、海面を上げたり、岩石砂漠地帯や湿地などを作ったりといった、マップを作り変えていく楽しみをもっと発展させられないものか。雨を降らすと盆地には一定体積分水がたまって池・湖になったり、高台にそうやって湖を作り敵の侵攻に際して縁を下げて洪水とし、ユニットを流し溺れさせるとか。あるいは雨は森の成長を速めるとか。
 湖から海まで河を引くことができて、その流域では森の成長が早かったり、渡河時ユニットの移動が遅くなるので防衛線として利用できたりするとどうかな。

 gooのboolean検索で( populous or ポピュラス ) and ( biginning or ビギニング )からみつけたいくつかのページ。
http://www.dd.iij4u.or.jp/~bacomb/
http://www.grace.ne.jp/nmizuno/pop3.htm
http://www.z-z-z.gr.jp/zenji/9901.htm
http://www.z-z-z.gr.jp/zenji/9812.htm
http://www.japan.ea.com/archive/populous/
http://www.ingjapan.ne.jp/123/pop.htm
http://1ba.com/aki/hobby/populous/
http://www.gaminator.com/gamers/guts/pop/poptop.html
http://www.populous.net/


1999.9.19 ver1.0

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