Date: 07/07/99 10:43:28
Member Name: 111a
email: hanakawa@DA-NET.CO.JP
Subject: RPGの戦闘:後編(長文)
Genre: Game




以下に某氏から頂いた文書を紹介します。
-----------------------------------------------------------
[5.プレーヤーのお仕事]
 ターン制の戦闘において、プレーヤーが担当させられる「お仕事」は、
実に簡単で単純です。
 どっかの超大作RPGみたいに疑似リアルタイム制を導入したところで、
戦闘システムの基本が変わらなきゃ、
結局のところ、することに変わりはないんだから。(スク●ェア集中砲火?)
 すなわち、
 
①パーティのHP管理(相手から受けるダメージより、                          
                       こちらの回復するポイントの方を上まらせる。
                      こっちの総合HP《基本のHPと回復できるHPの総数》
                      がなくなる前に相手を殺す)
  ※DQ4あたりから、キャラの入れ替えでHP管理に幅を持たせる工夫が
   見られるようになってきた
②戦闘環境の整備(補助魔法とかで一時的にパラメーターを上げる等々)
③攻撃/魔法による攻撃(相手との相性を考えて、物理・魔術による攻撃をする)
 の3つ、基本的にこれだけなんですよ。
 なんとも単純で分かりやすい「お仕事」ですね。
 
ただし、システムがあまりにも単純すぎるので、根本的なシステムを変えないと、
戦闘のバリエーション(オプション的な意味で)の限界が、そろそろ、
近付いているんじゃないかな、というのが、今の所のボクの見解です。
 
[6.戦闘の流れ]
 ここもつまんないんで、画面送りだね!
 ※先制判定(素早さの平均+運の平均−敵の素早さの平均)×変数でIF分岐処理、
  IF E>50(こちらのコマンド入力を飛ばして④から入る)
 ①行動選択{1.たたかう 2.まほう 3.にげる4.どうぐ5.いどう/いれかえ}−
 ②対象決定{1.自分のパーティ(のだれか)2.敵のパーティ(のだれか)}−
 ③攻撃の順番《素早さ×素早さ変数で各キャラの決定素早さ変数を出してから》
              IF分岐で一番速い奴から順次行動開始》
 ④戦闘処理{逃走判定−攻撃処理/回復処理/アイテム処理/移動・入れ替え処理−
           生死判定→パーティから外す−全滅判定→(GAMEOVER)}
 ⑤自分や敵が全滅するまで①に戻り、この工程が繰り返される
 
ま、あと敵の攻撃(行動)パターンの条件分岐とか(敵HPが20以下で「にげる」
を選択、とかで)、敵キャラの行動は、自動化されて、
 AI自動戦闘での主人公パーティの行動パターン条件分岐(HPが50以下で
「まほう」−「回復呪文」−対象「主人公」を選択、とかで、
プレーヤーの行動は「自動化」できる!って人間がわざわざ、
考えてコマンドを入れる意味がないような・・・ひゅ〜、また、虚無の嵐が・・・
 
 第一章「RPGの要素」第四節「RPGの未来」
 [1.RPGの未来]
 RPGの未来には、諸説紛紛あります。
 たとえば・・・
 ①電話回線を利用したネットワーク型RPGになる!
   まぁ、ディアブロとか、ウルティマオンラインとか、
  すでに現実化しているものもありますな。
  RPGを物語で引っ張るのではなく、プレーヤーどうしの
  駆け引きというか、ライブ感覚で疑似現実世界を楽しむというか、
  そういう方向ですね。
 
②他のジャンルのゲームと融合したRPGが台頭する
  物語の部分はRPG。戦闘はシミュレーションゲームとか、
  お互いのジャンルの弱点を補完した総合ジャンルのゲームになる。
  まぁ、前々から模索されてきた試みですが・・・
  究極的にすべてのゲームジャンルのシステムを含んだ、
  「人生、これすべてゲームなり」なんて、危ないゲームが現れそう!
 
③ただのCG映画になる
 グラフィックは、ますますきれいになり、
 RPGのシステムは、ますます退化し、
 ボタンを押すだけで、 物語が進行していく電子紙芝居になる!
 今の所、この可能性が一番高い!ゲロゲロ
 
④RPGは滅ぶ、結果、ゲームも滅ぶ
 RPGのつまらなさに、なんとなくみんなが気付き始め、
 RPGから人が離れていく。
 
 しかし、ぼんくらゲームクリエイター達は、
 新しいゲームシステムを考える努力を怠ってきたので、
 この事態に対処できない。
 結果、ドル箱を失ったゲーム業界は衰退していく。
 アタリショーーク!パート2!(死)
 
⑤誰かが、まったく新しい発想で画期的なRPGシステムを構築する
  ・・・俺じゃまだ、力不足だな。
  天才の人、頼むよ、本当に・・・
 
という、悲観的な未来図が多いけど、正直な俺の意見としては、
今しばらくは、きれいなグラフィック=いいゲームという
安直な構図でRPGの世界は安泰、という状況は続いていくと思う。
 でも、このままで行くと、いつの日か、必ず、ゲームという娯楽は、
衰退していくに違いないと思う。
 少なくても、昔のようにマニアックな一部の人だけの娯楽になると思う。
 だって、きっと、そのうち、みんな、気付くはずだよ、
 「それなら、ゲームをする必要ないジャン!
  他にも楽しいことはたくさんあるし!」
 って。
 
[2.RPGのわや(駄目)になった理由]
 若輩浅学の私なりに、なぜ、RPGがダメになったかをいろいろ考えてみました。
 ①RPGがあまりに一般化してしまった
 ゲーム開発者達は、基本的にプレーヤーのことを「子供扱い」しています。
「ぶーぶーは、危ないでちゅよ〜。危ないぶーぶーや怖いおじさんの
やって来ない、お部屋の中で遊んでいましょうね〜」というスタンスで
ゲームを作っているのです。
 
つまり、これがRPG世界を支配している「ゲームバランス」の正体です。
いきなり、プレーヤーに難題をぶつけて、RPGってムズカシ〜って、
思われちゃマズイのです。
 たから、主人公の成長に呼応するように、敵キャラも強くなっていくのです。
「ぶーぶーや怖いおじさん」がLVの高い敵キャラ(モンスター)を表し、
「お部屋」がいわゆる攻略エリア、なになに地方を表しています。
 
たしかに、RPGという概念に、まだ慣れ親しんでいないドラクエ1〜2ぐらい
までの作品ならば、そういうスタンスは良心的だと言えます。
 でも、何本ものRPGのクリアしてきた歴戦の勇者(笑)に
そんな態度で臨んじゃ、失礼以外のなにものでもなのです。
 当然、「いつまでも子供扱いするな!」という不満が醸成されてくるわけです。
 すこしは、僕の好きなようにやらせてくれよ!
自分がかなう相手とかなわない相手の区別ぐらいつくよ!と、
 
でも、そうした大人になりたい欲求は、ことごとく斥けられているのが、
実状です。(たまにマニアックな厳しい親もいるケド)
結局、子離れできないゲーム会社は、いつまでも「ゲームの天才からおちこぼれ
まで、より多くの子供たちをRPGの世界に引き付けておきたい」のです。
 なぜって? 
それは、たくさんの子供を抱えておくほうが、子供が成人したとき、
親への見返りがその分だけ多いからですよ。(ユーザーの購買層というやつ)
かくて、RPGはゲーム界屈指の人気ジャンルに成長した、というわけ。
また、その流れがRPGの主流になった、というわけ。
 悲しいかな、オレみたいな異端児の面倒を見てくれる親は、今のゲーム業界には、
存在しないみたいらしい(~_~)
 
「レールを敷かれた予定調和の人生なんて楽しくないジャン!
  なんで、ゲームの世界でもそんな現実を突きつけられなければ
  ならないんだ!!」
 という無意識の反抗がボクをRPGの世界から遠ざけた一番の要因かな?