Date: 07/08/99 15:26:03
Member Name: xraydelta1
email: xd1@goo.ne.jp
Subject: Re3: RPGの戦闘
Genre: Game




>ところで、RPGの定義なのですが、今はすでにテーブルトークの頃の
>役では収まりきらないところにあると思います
>ゲームマスターのいないコンピューターゲームでは「その役は間違っているので、正しく演じてください」
>と言えない以上、RPの部分はすでに失われているのかもしれませんね

ええ。同感です。
テーブルトークロールプレイングでは、プレイヤとキャラクタの立場が違っていて、拮抗し
ていました。
例えばプレイ中に、どうしても依頼人に嘘をつかなければいけない、という展開になったと
します。
プレイヤは、嘘をつかなければシナリオが進まないということを知っています。プレイヤは
シナリオを進ませたい。
しかしそのプレイヤのキャラクタは正直で嘘が大嫌いという設定で、その状況ならきっと本
当のことを言ってしまうに違いありません。キャラクタは、シナリオというものが存在する
ことも、プレイヤの都合も知らない。
プレイヤとキャラクタの立場が違うわけです。
こんなとき、シナリオの展開を優先してキャラクタに嘘をつかせ、キャラクタ設定を曲げて
しまうか、あるいは、キャラクタの設定を優先して本当のことを言わせ、シナリオを崩壊
させてしまうか、という矛盾が生じます。
そこでその矛盾を、プレイヤとゲームマスタがどう処理するか、シナリオを崩壊させずにキ
ャラクタの設定を守るにはどうするか、が、テーブルトークRPGの醍醐味の一つだったわ
けです。

しかし、コンピュータRPGは、このプレイヤとキャラクタの立場の違いを、テーブルトー
クRPGから受け継ぎませんでした。
「早く助けに来て」と囚われのお姫様が言っても、とりあえずアイテムを集めたり、経験値
を稼いでから行ったりします。
つまり、「早くお姫様を助けなければ」と思っているキャラクタを、「どうせ行くまでイ
ベントは進行しないよ」と思っているプレイヤが、圧倒しているのです。
コンピュータRPGがテーブルトークRPGから受け継いだのは、戦闘や成長のシステム、
ファンタジーの世界観や物語の展開です。
プレイヤとキャラクタの立場の違いの矛盾(私は、これがロールプレイングだと思います)
は、受け継がなかったのです。

>まぁ、何にせよ個人的にはおもしろければ何だっていいんですけどね
>ちなみに、FF8は、友人にムービーだけ撮ってもらって見ました

そうか、ビデオに撮ってもらって見せてもらうという手がありましたか。
それは賢い。