タイタン/白熊は悲しからずや

「各戦闘マップについて書き散らすのだ」
「了解」
「まず方向について定義しておく。SWAMPとかWOODSとか書いてあるのが12:00。そこから時計回りに回って、Battlelands of TITANと書かれているのが10:00だ」
「了解」
「各ヘクスは、A1-F4と呼ぶ。これはBruno's Errata準拠だ。左図参照のこと」
「了解」
「さらに、2:00方向からの攻撃において、A1-A3を第1線、B1-B4を第2線というふうに呼ぶ。6:00からの攻めなら、第1線はD6,E5,F4で、第2線はC5,D5,E4,F3だ」
「んーと、はい、了解」
「基本的に移動力2のユニットはスタック内にOgr*3か、Ogr*2,Tro*2か、Cyc*3まで。あとはSerだ。沼系で移動力4になるのはRanだけ」
「了解」

「プレインだな。障害物がないのが特徴で、これは馬鹿にならない。Ttnの脇が空く、守りがたいということだ」
「Angに飛び込まれて死ねるってわけですね」

「マーシュだ。2:00から攻め込まれてノンネイティブ7体の鈍足部隊で防御する場合、ユニットが『はみだして』しまって嫌な気分だ」
「4移動力が1体いればD1に置けるんですけどね。Angだといい感じ。飛び道具弾くし」
「攻撃側としては、ノンネイティブの徒歩近接スタックでもって俊足スタックに攻め込むケースを注意すること。第4線を先に押さえられると2:1を強制されて痛い目をみるぞ」

「ウッズ、悲劇の土地だ。ここは射撃地形だ。つまり、攻撃側防御側のいずれにかかわらず、遠距離攻撃能力に優越する側が戦線を決定し、相手をして不利な突撃に強制することができる地形なのだ」
「悲劇ですか」
「ウッズで獲れる生物は何かね」
「Cen,Wbe,Uniです」
「そうだ。すべて遠距離攻撃能力を持たず、飛行もできない。彼らはウッズにおいて、一方的に射撃されることに堪えきれず2:1や3:2のヘクスに無理矢理突っ込んでいく側なのだ」
「地元民なのに?」
「地元民なのにだ。これがウッズの悲劇だ。Cen,Wbe,Uniはウッズにあって『逆ネイティブ』と呼ぶことができよう。ただし」
「ただし?」
「この前Ang,Min,Gor*2,Ran*3 --woods10:00--> Ang,Wbe*2,Ran*2,Tro*2で攻め込んで負けた。F4とF3にRan*2を置かれて、でもってD2にAngってのが効いた。いやー、Ang強いわ。あれがTtnかUniならぐっと楽になるんだが」
「ああ、Angが射撃を弾くから、ってことね。射撃ユニット2体を無効化するわけか」
「木は射線を妨害するからさ、その点、ウッズよりもノンネイティブ同士でのマーシュのほうが、射撃地形なんだな」

「ヒルだな」
「ヒルですね」
「なんで複数形なんだろう?」
「丘陵地帯、だからですよ」
「なるほど。ヒルもまた、悲劇の土地だ。Ogr,Min,Uniのうち遠距離攻撃能力を持つのはMinのみ。つまるところ、Uniを目指しているスタックに射撃ユニットはMin*2しかいないということなのだ」
「そのケースは多いでしょうね」
「そんなUniワナビーがRan*4みたいな殺る気120%の鉄砲玉スタックに踏まれたと考えてみたまえ。木ヘクスは3つとはいえ、やはりここも射撃地形。ウッズ同様射撃戦を挑まれて、泣きながら2:1に突っ込むしかあるまい?」
「かもしれません」
「自分から突っ込むようでは、スロープの地形効果もあまり意味がなくなってしまう。増援にUniを呼ぼうとしてMin*2を後列に下げると射撃戦に完敗する、というパターンもよくみかける」
「ふむ」
「ウッズもそうだが、10:00遭遇がほとんどで、6:00や2:00はまれだ。ヒルがさらに悲しいのは、10:00がもっとも守りづらい地勢だということだな」
「でもUniうじゃうじゃになれば話は違うんでしょう」
「それは確かに言える。第4線をびたっと埋めてやって、『そら射撃できるもんならやってみろ』てなものだ。それまでは、ヒルは地元民にとって行かねばならぬ目的地であると同時に死地だということだな」
「指輪を壊しにモルドールへ行かなきゃならないようなものですね」

「デザートだ。食後の果物はdessertで、発音はディになる」
「ほとんどが6:00の遭遇で、あとは2:00遭遇ですね。10:00遭遇は稀です」
「6:00のデザートは中央の崖のために射撃地形になっていることに注目。例によってLio,Griには遠距離攻撃能力がないから、泣きながら接敵するパターンだ。Griが飛べるから裏に回れるのが救いだが……」
「つまり勝ててもGriが死ぬ」
「わけだ。Hydが出ればブイブイ言わせ(死語か?)られるのはたしかだがね」

「スワンプだ。バトルオブザバルジだ。非ネイティブ徒歩近接ユニットにとっての地獄だ」
「ティーガー戦車大渋滞ってやつですね」

「ブラッシュだ。地元民に最も嬉しいのは、4ヘクスのブッシュを関わらせられる2:00かな」
「そうかなあ?」
「正直よくわからん。しかし、地形効果も確実に効くし、第2梯階最強の生物であるCycがまずもって増援に来るし、全体マップ上でも交通の要所にあるし」
「住民に優しい場所ですね」

「ジャングルだな。地元民有利なのはたしかだ」
「でもCycが2:1のヘクスに突撃するパターンも多そう」
「3ターン裏に攻撃側が第1線まで詰め寄って、互いにユニットが死なず、増援が先送りにされることがままある。CycもBehもSerも飛べないからな。留意せよ」
「互いに非ネイティブの場合は、射撃戦になりますかね」
「たぶん」

「マウンテンだ。よくわからん」

「ツンドラだ。非ネイティブにとっては射撃地形。特にCycとOgrは涙が止まらないだろう。冬季装備なき者は去れ」
「爬虫類は辛いよ」

「タワーだ。地元民のGuaは天守閣にいるだけで相手がうんざりするし、Wolも後列から撃てるし、全体として強いし、いいところだ」
「一応、射撃戦では攻撃側有利ですが……」
「7ターンが短いと感じる珍しい地形だ。準備砲撃はたくさんしたいが、最終ターンにぎりぎり逃げ切られる場合も多くてかなりパズルだ」

書いた人: 伊藤悠 (ITO Yu)
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20011010 作成開始。